【新華社北京4月13日】中国国防部の呉謙(ご・けん)報道官は12日、米日豪比4カ国による南中国海での合同海上演習と米日比首脳会談に関する質問に答え、フィリピンが理不尽な騒ぎを起こすことを決して許さないと表明した。
記者:米日豪比4カ国の国防相は共同声明で、合同海上演習の目的は協力を強化する「共同のコミットメント」を示すことだとした。米日比首脳の会談で、米国がフィリピンの航空機、船舶、武装部隊に対するいかなる攻撃も米比相互防衛条約に抵触すると述べたとの報道もある。この地域で増大する中国の経済的、外交的、軍事的影響力をそぐのが狙いとする見方が出ている。
報道官:中国は国家間のいかなる防衛協力も他の特定の国を対象にしてはならず、地域の平和と安定を損なうものであってはならないと一貫して考えている。中国の南中国海における活動は合理的で合法的であり、非難されるいわれはない。逆に一部の域外国が頻繁に船舶や航空機を南中国海に派遣して武力をひけらかし、盟友を引き込んで中国を標的とする「小グループ」をつくり、さらにはいわゆる相互防衛条約に触れるとして中国を威嚇、脅迫しているのは無責任で、極めて危険だ。
南中国海は地域諸国の共通のふるさとである。われわれは対話と協議を通じ、意見の相違を適切に処理することを一貫して主張し、外部勢力の介入や、挑発やもめ事で地域情勢を緊張させることに断固反対する。一時期からフィリピンは域外勢力を引き込んで中国の南沙群島の島礁に侵入する一方、「中国が弱い者いじめをしている」と言い立て、被害者を装って各地で同情を買おうとしており、中国はこれに断固反対する。南中国海問題の解決は道理を重んじるべきで、国の大小の問題ではない。中国は弱い者いじめをしないが、フィリピンが理不尽な騒ぎを起こすことは決して許さない。国家の主権と安全を守る問題について、中国軍は言ったことを必ず実行する。