中国の西部陸海新ルート、ASEAN産果物の輸入が増加

中国の西部陸海新ルート、ASEAN産果物の輸入が増加

新華社 | 2024-04-10 20:08:13

   輸入されたマンゴスチンを検査する欽州港税関の職員。(3月25日撮影、欽州=新華社配信/李府陽)

   【新華社南寧4月9日】中国西部地域と東南アジア諸国が協力して構築した「西部陸海新ルート」は鉄道、海運、道路を利用した新たな貿易ルートで、主要ルートは西部地域から南下して広西チワン族自治区の北部湾から世界につながる。

   中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)はここ数年、「新ルート」の構築機会をよりどころに、より多くのASEAN産果物が中国へ輸出されるよう推進している。広西チワン族自治区欽州市の物流会社、広西正帆国際物流の従業員、黄良松(こう・りょうしょう)さんは「以前は広東省広州市の南沙港から果物を輸入していたが、(広西チワン族自治区の)欽州港で東南アジア向けなどの貿易航路が増えたので今では欽州港の方が効率よく、コストも抑えられる」と語った。

   同港は既にタイ、ベトナムなどからの果物のスピード輸送路線を開設。コールドチェーンや冷凍倉庫などの付帯インフラの建設も積極的に進め、東南アジア産農作物を中国へ輸送する利便性を高めている。広西自由貿易区欽州港片区(エリア)管理委員会の左孔天(さ・こうてん)副主任は「熱帯果物の輸送についてはタイのレムチャバンからのスピード輸送路線を開通した。週4便運行し、最短3日で到着する」と説明した。

   欽州港税関によると、同港は今年1~2月にリュウガン、ココナッツ、マンゴー、マンゴスチンなどを輸入。数量は前年同期比2・8倍の3300トン超、貨物価格は3・9倍の2543万2千元(1元=約21円)に上った。

   ベトナムと国境を接する同自治区憑祥市の友誼関では、東南アジアから陸路運ばれたドリアンやジャックフルーツなどが通関後に積み替えられ、全国各地へと運ばれていく。友誼関は中国からASEANに通じる陸上ルートの一つで、果物貿易の重要ルートにもなっている。

   税関によると、昨年1年間に友誼関から輸入された果物の総額は前年比3・6倍の238億8千万元。今年1~2月に同地を経由したASEANとのモノの貿易額は25・8%増の656億元だった。

   西部陸海新ルートは単なる物流ルートではなく、交通や物流、商業、貿易、産業などが深く融合した経済回廊であり、沿線国・地域の産業協力に大きなチャンスをもたらしている。(記者/趙歓、張卓文)

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広西チワン族自治区の欽州保税港区で、コンテナを運ぶトラック。(2023年11月27日撮影、欽州=新華社記者/趙歓)

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広西チワン族自治区南寧市のスーパーで、ドリアンを選ぶ買い物客。(2023年7月15日撮影、南寧=新華社記者/趙歓)

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広西チワン族自治区南寧市の海吉星果物取引市場で、ドリアンを運ぶ業者。(2023年4月25日撮影、南寧=新華社記者/趙歓)

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