【新華社サンティアゴ3月30日】チリ果物輸出協会(ASOEX)のイバン・マランビオ会長はこのほど、首都サンティアゴで新華社の取材に応じ、中国は「一帯一路」共同建設構想などの措置を通じ、世界各国の貿易の円滑化を促進し、貿易協力の手本を示したと述べた。
「われわれは他の国も中国と同様に貿易の利便性を高める提案を出し、チリなどの国が良質な商品を世界各地に送り出すのを支援するよう望む」とした。
チェリーは両国間貿易の最も代表的な商品の一つ。ここ数年、色合いが赤く、さわやかで甘みのあるチェリーは中国の消費者に好まれ、春節(旧正月)期間の人気果物になりつつある。チリは中国最大の輸入チェリーの供給元で、中国市場の巨大な需要はチリの中国向けチェリー輸出量の大幅増をけん引した。
ASOEXの統計によると、2023~24年生産シーズンの中国向けチェリー輸出量は37万6千トンだった。24年1月は輸出のピーク期で、チリから輸出したチェリーの93%が中国に運ばれ、14億4700万ドル(1ドル=約151円)の収入をもたらした。
マランビオ氏は、23~24年生産シーズンのチェリーが降雨量の多い影響を受けたが、中国への輸出量は過去最高を更新したと説明。チェリーをはじめとする2国間の貿易協力は双方にメリットをもたらしていると述べた。
チリの22年末時点のチェリー栽培面積は00年の3241ヘクタールから6万2千ヘクタールに拡大した。チェリー産業はチリに20万人の雇用機会を直接に創出した。
中国で多くの都市を訪れた経験のあるマランビオ氏は中国市場の消費需要の高度化がチリの輸出商品の質の向上と高度化を促進していると指摘。「われわれは常に改善を心がけ、最も良い商品によって中国の消費者の需要に応える必要がある」とした。
また、チリと中国は距離的には遠いが、貿易の往来は緊密で、関連分野や商品は多種多様で、貿易が双方向で発展していると強調。両国は経済・貿易協力をさらに強化する条件があり、2国間貿易がさらに深まり、引き続き成長するよう期待していると述べた。