【新華社北京3月29日】カザフスタンのシャフラット・ヌリシェフ駐中国大使はこのほど、北京で新華社の書面取材に応じ、中国は世界の140以上の国・地域にとって主要貿易相手国であり、中国の発展は世界の発展と進歩に強大な推進力を提供しているとの見解を示し、次のように述べた。
中国とカザフスタンは2023年に緊密で充実した協力を展開し、一連のハイレベルな訪問を行った。両国間協力に関する指標は記録を塗り替えた。両国間の貿易額は23年に初めて410億ドル(1ドル=約151円)に上った。鉄道輸送量は2800万トンを超え、航空便の運航数は週30便に迫った。
23年に在西安カザフスタン総領事館が開設された。中国の対外職業教育協力機関「魯班工坊」はカザフスタンで試験的な運営が始まった。両国のビザ(査証)相互免除に関する協定も発効した。
24年はカザフスタンと中国間の政治や経済・貿易、エネルギー、交通、投資、文化などの分野における協力が良好な発展の勢いを維持すると確信している。
「一帯一路」構想は、両国間の経済・貿易、人文(人的・文化的)協力の新たなプラットフォームを創出した。この10年で、両国間には欧州西部と中国西部をつなぐ高速道路、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」によるルートが開かれ、カザフスタンを経由した中欧班列は5千本を超えた。
両国は国境地帯で3カ所目となる鉄道口岸(通関地)の建設に向け、作業を進めている。カザフスタンではアヤゴスと中国新疆ウイグル自治区の塔城(チョチェク)を結ぶ鉄道の建設工事が始まった。
「一帯一路」構想の協力分野は経済・貿易や人文など多岐にわたり、両国間の友好関係を一段と確かなものにした。同構想は真にグローバルな構想であり、経済危機や感染症のパンデミック(世界的大流行)への対応、各分野でのビジネス面のつながりを構築するなどの面で大きな役割を果たしている。
世界経済がさまざまな試練とリスクに直面する状況が続いている。そのような中でも、23年の中国の主要経済指標は着実に上昇した。中国政府はタイムリーに対策を講じ、経済管理体制の刷新に取り組み、国内の経済運営を安定させ、外部要因による多くの悪影響を取り除いた。
中国は新エネルギー車(NEV)や再生可能エネルギー、宇宙探索、人工知能(AI)などに関する科学技術イノベーションでも大きな進展を遂げた。中国の国民経済システムは内外の試練に直面する際の柔軟性と安定性を備える。
中国は今や世界の発展の強大なエンジンで、世界経済における重要性も高まり続けている。こうした背景の下、24年に中国政府が実行する「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)と技術イノベーションに関する政策は世界の経済成長をけん引する力の一つになるだろう。