中国を代表する伝統演劇・京劇、文化の使者に 世界演劇の日

中国を代表する伝統演劇・京劇、文化の使者に 世界演劇の日

新華社 | 2024-03-27 15:27:38

 ニュージーランドの最大都市オークランドで、京劇「西廂記」の抜粋を上演する役者。(2月4日撮影、オークランド=新華社記者/郭磊)

  【社北京3月27日】27日は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の外郭団体である国際演劇協会(ITI)が定めた「世界演劇の日」。中国では京劇が五大演劇のうち最も代表的で影響力を持つ演劇として北京を中心に全国的に親しまれ、中国の伝統的な文化と美学の精神を集めた「国劇」「国粋」とたたえられている。

 オーストラリアのシドニーで開かれた「四海同春」訪問公演イベントで、京劇「貴妃酔酒」を上演する京劇の流派「梅派」の伝承者、胡文閣(こ・ぶんかく)氏。(2月21日撮影、シドニー=新華社記者/馬平)

  京劇は清代の道光年間(1821~1850年)、さまざまな地方の戯曲や各種芸術の精華を吸収、融合して成立。清朝の宮廷内で急速に発展した後、民国時代に空前の繁栄期を迎えた。新中国成立後には国の文化の使者となり、世界各地に派遣された京劇団が上演を行い、中国の伝統的な芸術文化を紹介し広める重要な媒体となっている。2010年11月16日にはユネスコの無形文化遺産に登録された。

スイスのジュネーブで開かれた中国と世界知的所有権機関(WIPO)の協力50周年イベントで京劇を上演する役者。(2023年7月6日撮影、ジュネーブ=新華社記者/連漪)

  名優の梅蘭芳(メイ・ランファン)は1952年、57年、60年にソ連を訪れたほか、56年には3度目となる日本訪問を実現し、中国の伝統文化の名声を海外に広めた。そのすばぬけたパフォーマンスは京劇に世界の目を向けただけでなく、日本や欧米の演劇や映画芸術にも多大な影響を与え、演劇界の巨匠スタニスラフスキーやブレヒトも梅蘭芳の舞台芸術の精髄を創作に取り入れたとされる。

マダガスカルの留学生に京劇「覇王別姫」の手ぶりを指導する、瀋陽京劇院(遼寧省)の講師(左)。(2022年11月14日撮影、瀋陽=新華社記者/王乙傑)

  京劇には伝統的な演目が千本あまり存在し、うち300~400本程度が日常的に上演されている。大型劇の「大戯」、連続劇の「連台本戯」、長編作品の見せ場のみを演じる「折子戯」といった上演方式があり、今ではさらに新編歴史京劇、現代京劇、小劇場京劇といったスタイルも加わっている。(記者/楊珏)

ミャンマーのヤンゴン中国文化センターで開かれた「歓楽春節」イベントで、京劇の臉譜(れんぷ、隈取り)の絵付けを体験する人々。(2月4日撮影、ヤンゴン=新華社配信)

 第3回「一帯一路」国際協力サミットフォーラムのメディアセンターで、京劇の臉譜(れんぷ、隈取り)の絵付けを体験するベルギーの記者(右)。(2023年10月16日撮影、北京=新華社記者/王毓国)

マカオ特別行政区で京劇「紅鬃烈馬(こうそうれつば)」を演じる国家京劇院の役者。(2023年12月15日撮影、マカオ=新華社記者/張金加)

21日、湖北省武漢市で開かれた戯曲芸術展の開幕劇として国家京劇院が上演した現代京劇「主角」。(武漢=新華社配信)

北京市の長安大戯院で新編京劇「斉白石」を上演する役者。(2023年12月16日撮影、北京=新華社記者/陳斌)

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