SNS上で服装や髪型のアドバイスを求める外国人ユーザーら。(小紅書のキャプチャー画像、資料写真、北京=新華社配信)
【新華社北京3月18日】中国のSNSアプリ「小紅書(RED)」ではこのところ、多くの外国人ユーザーが自身の写真を投稿し、中国語で「聴勧」(アドバイスをお願いします)と書き込んでいる。
相談内容はひげを生やすかどうか、今日のデートでどの服を着れば良いかなどさまざまで、いずれも中国のネットユーザーに意見を求めている。服装や髪型を変えたい人もいれば、中国のメイクに興味や憧れを持つ人もいる。回答する側も真剣かつ丁寧に、時には英語で直接書き込む。多くの外国人はアドバイスを受けた後、翻訳ソフトを使って感謝を表し、比較画像を載せて成果を紹介している。
「聴勧」ブームは2021年末ごろに始まった。「小艾同学」というアカウント名の男性が「恋人ができないのですが、皆さんは私のどこに問題があると思いますか」と書き込んだところ、思いがけず大量の励ましと細やかなアドバイスが送られた。内容は髪型や体型管理、着こなし、さらには内面の向上にまで及んだ。「小艾同学」は1年余り努力を続け、見違えるほどの変化を遂げて小紅書で30万人余りのファンを獲得し、「ネットで最もアドバイスを聞いた男」と呼ばれるようになった。経緯は海外のSNSでも拡散され、各国のネットユーザーが小紅書に流れ込む一大ブームとなった。
「聴勧」は中国文化の魅力を示しただけでなく、中国のネットユーザーの熱意と誠実さを明らかにした。国境を超え、文化的背景の異なる人々が同じプラットフォームで学び合い、交流することで、多文化が出合う生き生きした物語が生まれた。(記者/許芸潁)