中国、世界のＡＩイノベーションセンター構築に向け発展加速

北京市で開かれた中国国際サービス貿易交易会で、来場者とコミュニケーションを取るロボット。（２０２３年９月３日撮影、北京＝新華社記者／魏夢佳）

　 【新華社北京３月１３日】中国は今年の政府活動報告で、ビッグデータや人工知能（ＡＩ）などの研究開発と応用を深め、「ＡＩ＋（プラス）」行動を実施して、国際競争力のあるデジタル産業クラスターを構築する方針を示した。２０１７年に発表した「新世代ＡＩ発展規画」では、３０年までにＡＩの理論や技術、応用を総合的に世界のトップ水準に到達させ、世界の主要なＡＩイノベーションセンターとなる目標を掲げている。

   ＡＩは「新たな質の生産力」（科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力）を生み出す重要な原動力となる。中国ではここ数年、顔認証や音声認識、スマートロボット、仮想現実（ＶＲ）、自動運転などが社会生活に広く応用され、基幹企業も成長を加速。応用分野は教育や医療、科学技術、物流、農業、住居など多岐にわたる。

　 米オープンＡＩの対話型ＡＩ「チャットＧＰＴ」に代表されるＡＩ大規模モデルが世界の新たなＡＩ技術発展の流れをけん引し、大規模モデル関連の新たな研究や製品が競うように出現する中、中国政府は国内のＡＩ発展を支援するため、科学技術の研究開発や応用、普及推進、産業発展などの方面から政策を打ち出し、利用シーンのイノベーションを統一的に推進して、ＡＩの応用や産業化に関する重要な問題の解決に力を注ぐ。

　 国内各地でもここ数年、イノベーション資源の整理・統合を加速させ、大規模モデルのチャンスを把握し、独自の技術体系作りや産業発展を推進する動きが見られる。

　 新世代ＡＩ発展規画では、３０年までにＡＩの中核産業を１兆元（１元＝約２０円）規模に成長させ、関連産業の規模を１０兆元超に引き上げる計画を示した。中国工業・情報化部によると、ＡＩ中核産業規模は現在、５千億元に達し、企業の数は４３００社を超えている。（記者／魏夢佳）pagebreak

北京市で開かれた中関村フォーラムで紹介された、ヒューマンコンピューターインタラクション（ＨＣＩ）が可能なデジタルヒューマン製品。（２０２３年５月２６日撮影、北京＝新華社記者／魏夢佳）pagebreak

北京市で開かれた科学技術の展示会「第４回硬科技嘉年華」で、来場者にサービスを提供するアイスクリーム製造ロボット。（２０２３年５月２７日撮影、北京＝新華社記者／魏夢佳）pagebreak

北京市で開かれた科学技術の展示会「第４回硬科技嘉年華」で、仮想現実（ＶＲ）のヘリコプターとバイクを体験する子どもたち。（２０２３年５月２７日撮影、北京＝新華社記者／魏夢佳）pagebreak

北京市で開かれた中関村フォーラムで展示された、中国インターネット検索大手、百度（バイドゥ）の量産型自動運転車。（２０２３年５月２６日撮影、北京＝新華社記者／魏夢佳）