重慶市雲陽県の竜缸天坑。(資料写真、重慶=新華社配信)
【新華社重慶3月11日】中国重慶市雲陽県はこのほど、県内の国家地質公園を国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界ジオパークに申請中だと明らかにした。
雲陽県は重慶市東北部にあり、三峡ダムエリアに位置する。今回の申請は、雲陽恐竜国家地質公園と雲陽竜缸国家地質公園を中心に、中期ジュラ紀恐竜化石群地質遺跡を中核として竜缸カルスト地形などの国家級地質遺跡と張飛廟、彭氏宗祠(そうし)などの歴史文化景観を加えている。
申請エリアの面積は10・99平方キロで、主に竜缸、恐竜両国家地質公園の特級保護エリア、1級保護エリアからなる。県の担当者によると、中期ジュラ紀恐竜化石群は化石の年代幅と分布範囲が広く、化石の種類も豊富で、世界最大のジュラ紀単体の恐竜化石壁があることから、中期ジュラ紀の恐竜の進化や移動などを研究する上で重要な意義を持つ。竜缸天坑は規模が大きく、世界で5番目の深さを持つ天然の陥没穴で、坑壁がほぼ垂直に坑底に通じる特殊な形状から「天下第一缸」と呼ばれる。
申請書類は国家林草局と中国ユネスコ全国委員会の審査を経て、既にユネスコ中国代表部からユネスコ本部へ提出されている。
同担当者は「認定されれば重慶での世界ジオパークの空白を埋めることになる」と指摘。ユネスコ世界ジオパークの申請は県の知名度と影響力の向上、産業構造の改善・調整の推進、三峡ダムエリアの経済・社会の質の高い発展支援などで重要な意義を持つと語った。(記者/劉恩黎)
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雲陽竜缸風景区のガラス床スカイウォーク。(1月1日撮影、重慶=新華社配信/譚啓雲)pagebreak
雲陽恐竜国家地質公園。(2023年6月撮影、重慶=新華社配信)pagebreak
恐竜の化石。(2023年2月17日撮影、重慶=新華社配信/譚啓雲)