【新華社北京3月5日】中国農業農村部の唐仁健(とう・じんけん)部長は5日、第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議の最初の「部長通路」(閣僚らを対象とした特設スペース取材)で、2023年の中国の食糧生産量が6億9540万トンと過去最高となり、1人当たり食糧保有量も493キロと国際的な安全保障ラインの400キロを上回ったと明らかにした。中国の食糧生産量は9年連続で6億5千万トンを上回った。
唐氏は、中国が食糧安全保障を確保するだけでなく、貧困削減の成果の強化、拡大に努めていると強調。人々が再び貧困に陥るのを防ぎ、大規模な貧困逆戻りが起きないよう保証していると述べた。
唐氏によると、中国では昨年、国がかつて貧困県に指定していた832県の農民の1人当たり可処分所得が1万6396元(1元=約21円)となり、過去3年間の平均増加額も約1200元と増加率が全国農民平均を上回った。貧困を脱却した832県はいずれも二つか三つ、またはそれ以上の産業が発展しており、貧困脱却世帯の9割以上がこれら産業に従事している。