20日、シンガポール・エアショーで展示飛行を行うC919旅客機。(シンガポール=新華社配信/鄧智煒)
【新華社北京2月28日】中国航空機メーカーの中国商用飛機(COMAC)は27日、2週間にわたる巡回展示飛行(エアショー)を東南アジアで開始した。国産大型旅客機「C919」とリージョナル旅客機「ARJ21」の展示飛行をベトナム、ラオス、カンボジア、マレーシア、インドネシアで行う。
展示飛行を通じ、国産商用機の東南アジアの関連空港や航路との適応性、空港の地上設備との適合性、特別飛行プログラムの適用性、航路営業の経済性を検証するとともに、その優れた性能をPRし、今後の東南アジア市場開拓に基盤を築く。
展示飛行される「ARJ21」と「C919」は、25日に閉幕した航空展示会「シンガポール・エアショー2024」にも出展された。展示飛行の期間中は、静的展示も予定され、製造元のCOMACはプロモーションイベントを行う計画という。
「ARJ21」は商業運航を開始した2016年6月以降、累計127機を納機し、延べ1100万人超を安全に輸送した。うち、インドネシアのトランスヌサ航空で活躍中の2機は、ジャカルタを拠点とした4路線で運航、5都市に通じ、利用者数が10万人を超えた。
「C919」は23年5月28日に初めて商業運航して以降、最初の顧客である中国東方航空に4機を納機。上海と北京、上海と成都(四川省)の往復便に利用され、これまでに13万人超を安全に輸送した。
COMACは市場予測として、アジア太平洋地域の旅客機需要が向こう20年に、3314機から9701機に増加するとし、需要の潜在力が非常に高いとの見方を示している。(記者/賈遠琨)