研究者の指に噛みついて離さない大別山壁虎。(資料写真、合肥=新華社配信)
【新華社合肥1月26日】中国の安徽大学(安徽省合肥市)は、同大生命科学学院の張保衛(ちょう・ほえい)教授の研究チームが同省と河南省にまたがる大別山の両省境界付近でヤモリの新種を発見したと明らかにした。「人を噛むことを好む」性質を持ち、分子系統学や形態学により新種と判断。「大別山壁虎」(学名Gekko Kaiyai、壁虎はヤモリの意)と命名し、研究結果を国際的学術誌アニマルズに発表した。
大別山壁虎の生息地(上)と個体。(組み合わせ写真、資料写真、合肥=新華社配信)
研究チームは2022~23年に大別山中でヤモリの標本数体を採集。強い攻撃行動が研究者の注意を引いた。三つのミトコンドリア遺伝子の断片を研究した結果、進化系統樹の独立した分枝に属する新種だと判明した。今回の発見によりヤモリ属は87種となり、中国国内の生息種も22種に増えた。
大別山壁虎。(資料写真、合肥=新華社配信)
新種の発見は、中国の生物多様性レベルを高めただけでなく、中国の広大な土地には探索や研究が待たれる未知の種がなお多く存在することも示した。(記者/周暢)
大別山壁虎。(資料写真、合肥=新華社配信)