【新華社ポート・オブ・スペイン1月16日】カリブ海に位置するトリニダード・トバゴでこのほど、中国企業が投資、建設する産業パーク「フェニックスパーク」が正式に開業した。同パークは両国の「一帯一路」共同建設協力における旗艦プロジェクトであり、両国の国交樹立50周年となる2024年の年頭に開業式を迎えた。
開業式にはトリニダード・トバゴのローリー首相、ブラウン外相、ゴピスクーン貿易・産業相、中国の方遒(ほう・しゅう)駐トリニダード・トバゴ大使、両国の財界代表ら300人余りが出席した。
ローリー氏はあいさつで、トリニダード・トバゴと中国は伝統的に友好が深く、長期にわたって緊密な友好協力を展開してきていると説明。トリニダード・トバゴ、ひいてはカリブ海地域で「最も現代的な工業団地」のフェニックスパークは、「一帯一路」共同建設をめぐる両国間協力の成果であり、両国関係の盛んな発展のシンボルでもあるとの認識を示した。
方氏は、フェニックスパークの開業は両国関係の歴史における新たな一里塚であり、両国の協力が貿易やインフラ建設から産業のマッチング、高度化への飛躍を実現したことを示すと指摘。両国間の実務協力、さらにはトリニダード・トバゴやカリブ海地域の経済発展にイノベーションをもたらし、手本を示し、発展をけん引する役割を果たすとの見通しを示した。また、中国はトリニダード・トバゴと共に努力し、フェニックスパークを共同で建設して外資の受け入れ態勢を整えることで、製造や投資、デジタル経済、グリーン(環境配慮型)発展などの分野における2国間協力を拡大していきたいとの考えを表明した。
フェニックスパークはトリニダード・トバゴ第2の港湾、ポイント・リサス港にあり、高付加価値・環境配慮型の軽工業団地という位置付けを持つ。これは、長期にわたって原油や天然ガス資源に依存してきた状況を改善し、経済の多角化を推進することを望むトリニダード・トバゴ政府の発展戦略に合致している。同パークは23年7月に完工、敷地面積は約58ヘクタール。カリブ海地域で初めて第5世代移動通信システム(5G)が全域で利用可能な総合スマート産業パークで、これまでに中国企業4社を含む18社が入居している。