RCEP発効から2年 中国とタイで高まる協力の活力

RCEP発効から2年 中国とタイで高まる協力の活力

新華社 | 2024-01-10 14:09:10

   広西チワン族自治区南寧市で開催されたタイ食品鑑評会に並んだタイ料理。(資料写真、南寧=新華社記者/趙歓)

   【新華社南寧1月10日】地域的な包括的経済連携(RCEP)協定は2022年1月1日の発効から2年が経った。タイでは青果や繊維製品、自動車、自動車部品などがRCEPの恩恵を受け、貿易量を大きく伸ばしている。追加の関税引き下げと地域を越えて標準化された貿易枠組みは、中国やタイなどRCEP加盟国の貿易と投資をさらに刺激している。

  中国税関総署によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)は23年1~11月も引き続き中国最大の貿易相手であり、双方の貿易額は前年同期比0・1%増の5兆8千億元(1元=約20円)となった。

  東南アジアから果物を大量に輸入する中国企業、広西優先源農業科技(広西チワン族自治区南寧市)は、原産地となるタイ、ベトナムなどの多くの果樹園と協力協定を締結。ドリアンやココナツなどASEAN産果物のサプライチェーンを長年かけて築いてきた。

  莫嘉銘(ばく・かめい)総経理は、今年も複数のルートを通じて東南アジアの果物輸入業務を発展させ、優れたルートと価格を頼りに良質な商品を提供し、RCEP政策の恩恵を十分に活用していくと語った。

  「一帯一路」共同建設構想のさらなる進展に伴い、ここ数年は中タイ貿易がますます緊密となり、協力の活力も持続的に高まっている。中国西部と東南アジアを結ぶ「西部陸海新ルート」の建設とRCEPの発効により、貿易輸送方式は多様化を遂げ、地域物流も絶え間なく円滑化し、ますます多くのタイ商品がより手頃な価格で中国の家庭に届くようになった。

  南寧市に住む黄英(こう・えい)さんは「以前はタイに旅行に行かなければ買えなかったものが、自宅階下のスーパーでも売られるようになった。種類も豊富だ」と説明。タイの食品や化粧品、医薬品などは品質が良く、繰り返し買うことが多いことから、今では家のあちこちにあるとし「キッチンにはタイの米やトムヤムペースト、寝室にはラテックスの枕やマットレス、化粧品や日焼け止めも多くがタイ製だ」と話した。

  RCEP発効から2年、中国とASEANの産業チェーンはますます相互補完性を強め、域内の企業に巨大な市場機会をもたらしている。南寧市の機械メーカー、広西美斯達工程機械設備を訪ねると、生産現場がフル回転していた。同社の建設機械製品はここ数年、タイやインドネシア、カンボジアなどへ輸出されており、現地の顧客から高い評価を得ている。

  同社の母体となる広西美斯達集団の黄康華(こう・こうか)董事長は、急速な工業化が進む一部のASEAN諸国では中国の先進技術や製品、資本に対する需要が増大していると説明。「RCEPの質の高い実施に伴い、中国とASEANの地域経済統合は深化し続けている。われわれは中国企業によるASEAN市場開拓に大きな自信を持っている」と語った。(記者/趙歓)pagebreak

   広西チワン族自治区南寧市にある海吉星市場で、客にドリアンを紹介する業者。(資料写真、南寧=新華社記者/趙歓)pagebreak

   広西チワン族自治区南寧市のスーパーマーケットで、タイ産の品物を購入する買い物客。(資料写真、南寧=新華社記者/趙歓)pagebreak

   広西チワン族自治区南寧市の機械メーカー、広西美斯達工程機械設備の工場で生産される建設機械製品。(資料写真、南寧=新華社記者/趙歓)

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