【新華社北京1月8日】新華社は8日、有識者が経済問題を議論するオムニメディア形式のトーク番組「中国経済円卓会議」の第3期を配信した。今回は「貿易と投資」をテーマとし、中国商務部や中国(上海)自由貿易試験区の実務担当者、民間企業の代表らが、中国の貿易と外国の対中投資の現状や展望などについて意見を交換。朱氷(しゅ・ひょう)商務部外国投資管理司長は、外国投資を呼び込む有利な条件を中国は今でも多重的に備えていると述べた。
朱氏は、2023年に中国は世界の経済成長の約3分の1を担ったと指摘。中国は今も世界経済を発展させる最大のエンジンで、長期的に健全な発展をするという中国経済のファンダメンタルズに変わりはないとし、多国籍企業も中国の巨大な市場規模、イノベーション競争力、グローバルイノベーション要素資源の魅力を高く評価していると強調した。
中国のハイテク産業が2023年1~11月に誘致した投資は3866億5千万元(1元=約20円)で、外資による直接投資の37・2%を占めた。また、新規に設立された外資系企業の数は前年同期比36・2%増だった。これらのデータは外商投資奨励産業リスト、外国企業による研究・開発センター整備の支援、製造業向け外国企業投資の拡大など、政府が発表した一連の政策の有効性を反映している。昨年12月に開かれた中央経済工作会議も、ハイレベルな対外開放を拡大し、貿易と外国企業投資の安定運営を強化することを確認した。
朱氏は今後について、外国投資家の製造業参入障壁の撤廃、自由貿易試験区などでの開放ストレステストの強化、現代サービス業の開放深化、参入前内国民待遇と外国企業投資ネガティブリスト管理の実施など市場参入の緩和に一層努め、外国人投資家に公平な競争環境を提供していくと表明した。
中国への投資は未来への投資の意味合いを持つとし、今後はより多くの多国籍企業が中国市場に対して強気の姿勢をとり、積極的に投資を行うようになるとの見方も示した。