工事現場で見つかった三葉虫の化石。(2023年12月20日撮影、昆明=新華社記者/陳欣波)
【新華社昆明1月3日】中国雲南省の高速道路建設現場でこのほど、古生物の化石が多数見つかった。現場では工事を中断し、関連部門と協力して採集作業などを行っている。
化石が出土したのは、曲靖市馬竜区に位置する陸尋高速道路(曲靖市陸良県-昆明市尋甸回族イ族自治県)普達サービスエリアの建設現場。現地では施工禁止の看板が出され、仮囲いされたエリアで関係者が化石の採集と識別を進めている。
陸尋高速道路普達サービスエリアの工事現場。(2023年12月20日、小型無人機から、昆明=新華社記者/陳欣波)
専門家によると、これまでにマルンギア・リーバイゲイタやイソキシス、ナラオイア、ブラドリア、ヒオリテスなどの化石を発見。地層の地質年代はカンブリア紀の澄江(ちょうこう)動物群より少し後の馬竜動物群で、約5億年前と推定される。
雲南大学古生物研究院の劉煜(りゅう・いく)研究員は、これらの化石には一定の価値があると指摘。地質年代はカンブリア紀の澄江生物群に近く、三葉虫やナラオイアなど節足動物の硬殻が見つかり、ほとんどの化石の外骨格が良い状態で保存されていると説明した。
多くの専門家の考察により、これらの化石には研究価値と鑑賞価値があり、中でも動物種群は代表性を備えていることが分った。採集作業が進むにつれ、新たな発見がある可能性もあるという。(記者/厳勇、孫敏、陳欣波)
工事現場で見つかった三葉虫の化石。(2023年12月20日撮影、昆明=新華社記者/陳欣波)