中国と湾岸協力会議加盟国間の協力、2023年は活況呈す

中国と湾岸協力会議加盟国間の協力、2023年は活況呈す

新華社 | 2023-12-30 09:22:57

   【新華社リヤド12月30日】今年は中国と湾岸協力会議(GCC)加盟国間の協力が活発化し、協力分野が広がり、成果も次々に表れている。

クウェート・ファルワニーヤ県で開催中の「中国車フェスティバル」。(3月5日撮影、クウェート市=新華社記者/尹炣)

   中国とGCC加盟国間の協力ではグリーン(環境配慮)・クリーンエネルギーが注目分野となっている。中国企業がサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどの国で建設に関わった太陽光発電所などは現地のクリーンエネルギー供給の主力となっている。

   UAEではこのほど、中国企業が建設を担い、単体として世界最大の太陽光発電所となるアルダフラ太陽光発電所が完成した。この発電所は20万世帯分の電力を供給でき、年間240万トンの二酸化炭素(CO2)排出量を削減し、同国のエネルギー構成に占めるクリーンエネルギーの割合を13%以上にまで引き上げることが可能となっている。

UAE・ドバイにある上海電気ドバイ太陽熱・太陽光発電複合プロジェクト。(2022年8月15日、小型無人機から、ドバイ=新華社配信)

   中国企業が手掛ける新エネルギー車(NEV)もGCC加盟国の間で人気が高い。クウェートでは今年1月1日、同国初のEV路線バスとして、中国のバスメーカー厦門金竜汽車集団製のバスの本格運用が始まった。EVが路線バスの80%を占めるカタールでは、ほぼ全てのEV路線バスが中国製となっている。

   カタールのスルタン・ビン・ラーシッド・アル・ハーテル商業工業省次官は「中国はGCCにとって最大の貿易相手であり、双方の経済・貿易協力は重要な意義を持つ」と語った。

   サウジアラビアは中国にとって、中東地域で初めて貿易額が千億ドル(1ドル=約143円)規模となった貿易相手国で、貿易は投資を促し、両国の投資協力も絶えず拡大している。

サウジアラビアの首都リヤドで開かれた第7回「未来投資イニシアチブ」大会の開幕式。(10月24日撮影、リヤド=新華社配信)

   在カタール中国大使館の楊松(よう・しょう)参事官によると、2022年の第1回中国・GCCサミット開催以来、中国とカタールはサミットで得られた重要な成果・共通認識の実行、両国間の経済・貿易協力の新たな発展推進などの面で前向きな効果と豊かな成果をあげている。中国は3年連続でカタールの最大の貿易相手国、最大の輸出・輸入相手国となっている。

サウジアラビア・キングアブドゥルアズィーズ国際空港で、北京行き直行便の搭乗口へ向かう旅客。(8月4日撮影、ジッダ=新華社記者/王海洲)

   サウジアラビア政府観光局(STA)のアジア太平洋市場担当プレジデント、アルハサン・アルダッバグ氏は、中国人観光客の誘致に対する大きな期待感を示す。サウジは23年に延べ35万人の中国人観光客を受け入れ、中国を同国トップ3の観光客の送り出し国とすることを目標に掲げていることも明らかにした。

   概算によると、今年1~10月にUAE・ドバイを訪れた中国人観光客は50万人を超え、前年同期比3・8倍となった。今年はカタール、バーレーンなどの国でも中国人観光客が前年同期比で増加した。

   金融分野では、中国輸出入銀行とサウジアラビアの銀行最大手サウジ・ナショナル・バンク(SNB)が初めて人民元建て融資で協力した。資金使途は両国間貿易に伴う資金需要を優先する。香港取引所とサウジ証券取引所(タダウル)も協力覚書を締結したほか、中国人民銀行(中央銀行)とサウジ中央銀行は通貨スワップ協定を新たに締結し、UAE中央銀行は通貨スワップ協定を更新している。

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