11月4日、第36回中国映画金鶏賞の授賞式が福建省アモイ市で開催された。(アモイ=新華社記者/魏培全)
【新華社北京12月24日】中国のオンラインチケット販売大手、猫眼娯楽はこのほど、2023年の中国の映画興行収入が12月18日までに529億元(1元=約20円)に上ったと明らかにした。2022年通年の実績が300億元程度だったのに対して今年は500億元以上に急増し、2020年以降で最高となったことは、映画産業の回復が加速しつつあることを示している。
今年の興行収入上位10作品はいずれも国産映画となっている。映画データプラットフォームが発表している2011年以降の興行収入統計によると、上位10作品を国産映画が独占するような状況は2020年に1度あっただけだった。アナリストは、国産映画が好まれる理由として、国産映画がますます観客の審美眼にかなうようになっていることを挙げた。
2023年の興行収入は11月13日に500億元を突破した。業界関係者は、通年では最終的に550億元前後に達し、過去最高となった2019年と2018年の600億元超を下回るものの、2017年並みの水準となり、史上4番目または3番目の高さになるとの見通しを示している。
興行収入データの分析を行う猫眼研究院の劉鵬(りゅう・ほう)院長は「これは映画市場が全体的に回復して上向き、映画の供給側と需要側(観客)の両方が徐々に新型コロナ前の水準を取り戻しつつあることを示している」と説明した。
通年を振り返ると、春節(旧正月、2023年は1月22日)連休期間の興行収入は67億元を超え、同じ期として2021年に次いで2番目に高かった。夏期も206億元と非常に好調で、同じ期として200億元の大台を初めて突破した。国慶節(10月1日)連休期間は27億元で、2019年から3年続いた40億元前後には及ばなかったが、2022年の15億元は上回った。
映画興行データの分析アプリ「灯塔専業版」によると、12月16日時点で国産映画が今年の興行収入の83%を占め、上位10作品を独占した。外国映画で順位が最も高いのはハリウッド映画「ワイルド・スピード」のシリーズ10作目となる「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」で、9億8千万元で第12位に入った。