9日、「グローバルなエネルギー転換の未来を共に形成」をテーマに開かれた中国のサイドイベントで発言する国際エネルギー機関(IEA)事務局のウォーリック次長。(ドバイ=新華社記者/王東震)
【新華社ドバイ12月12日】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれている国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で9日、中国はサイドイベントを開催し、報告書「中国のエネルギー転換見通し2023」を発表した。
報告書は、中国が二酸化炭素(CO2)の排出量ピークアウトとカーボンニュートラル(排出実質ゼロ)目標の予定通りの実現、「パリ協定」の戦略目標の実行をめぐり、エネルギーの低炭素転換の過程でどのようにエネルギー安全保障を確保し、最良の経路選択でよりよい費用対効果を得るかなどの問題を重点的に分析し、説明している。
中国の解振華(かい・しんか)気候変動問題担当特使は、各国の国情に合った最良の転換経路を模索し、包摂的、実務的かつ実行可能なエネルギー転換のコンセンサスを形成することが極めて重要だと強調した。
中国マクロ経済研究院エネルギー研究所の呂文斌(りょ・ぶんひん)所長によると、報告書は中国が先進国と異なる新たなグリーン(環境配慮型)・低炭素成長の道を歩み、先進諸国より低い1人当たりエネルギー消費と炭素排出により経済・社会の質の高い発展と人々の生活水準の向上を支え、世界のグリーン発展に自信をもたらすとしている。
9日、「グローバルなエネルギー転換の未来を共に形成」をテーマに開かれた中国のサイドイベントで発言するデンマークのヨーエンセン開発協力・グローバル気候政策相。(ドバイ=新華社記者/王東震)
デンマークのヨーエンセン開発協力・グローバル気候政策相は報告書について、デンマークと中国の政府間協力の重要な成果であり、中国のエネルギー転換実現の道筋を描き、カーボンニュートラル目標実現のための前進方向を示していると指摘。エネルギーのグリーントランスフォーメーション(GX)は世界的な努力が必要であり、中国は極めて重要な役割を果たし、積極的な行動によりビジョンの実現を推し進めているとの見方を示した。
国際エネルギー機関(IEA)事務局のウォーリック次長は、新たなクリーンエネルギー経済が急速に台頭する中、中国はプロセスを加速させる重要な貢献者になっていると指摘した。