中越越境医療救助システム、国境地帯住民の治療を支援

中越越境医療救助システム、国境地帯住民の治療を支援

新華社 | 2023-12-12 10:15:54

   中国・東興-ベトナム・モンカイ口岸(通関地)北侖河二橋の新たに運用開始された旅客輸送機能の窓口で、出入境の手続きをする観光客。(11月29日撮影、南寧=新華社配信)

   【新華社南寧12月12日】中国広西チワン族自治区東興市(防城港市管轄下の県級市)人民医院でこのほど、ベトナムのモンカイ市から腰椎椎間板ヘルニアの治療に訪れたグエン・コン・トゥーさんが診療を無事に終えた。

  グエンさんは「東興市に来て治療を受けるのは非常に便利で、医療の条件や設備も充実している」と語り、ここ数年、中国でマッサージ、はり・きゅう、湿布薬の治療を受け、症状が改善したという。

  同市とベトナムのモンカイ市は川を隔てて向き合っており、両市の人々は、東興口岸(通関地)を通って1日に何度も往復することができる「辺民証」を持っており、密接な交流を行っている。長さ百メートルの口岸大橋を渡ると国境を通過でき、同口岸は中越両国の観光客にとって越境観光の最優先の出入境検査場となっている。

  同自治区の出入境辺防検査総站(出入境検査総合ステーション)東興出入境辺防検査站(出入境検査場)のデータによると、今年12月3日までの累計で同口岸は観光客444万3千人余りの出入境手続きを行い、ベトナム人ツアー1万組余り、12万2千人余りを入国させた。

  グエンさんは、モンカイ市に住む多くの親戚や友人は、条件が許せば誰もが東興市の病院に治療に来られるし、出入境手続きが簡単なので、多くのベトナム人が便利で安心な中国での治療に魅力を感じていると話した。

  ここ3年の間に外来で同医院の診察を受けたベトナム人患者は延べ7千人余り、入院患者は400人余りになっている。

  治療のために辺民証で越境できる一般のベトナム人患者に加えて、深刻な状態の救急患者も中国・ベトナム越境「1369生命直通車」によるグリーン通路(優先通路)救急治療プロセスを享受することができ、治療後の支払いも可能となっている。

  東興市とベトナムは2016年8月、出入境緊急救助メカニズムを共同で構築し、中国・ベトナムの越境地区で初めて越境医療救助システム「1369生命直通車」が正式に運用開始された。「1369」は東興口岸の境界標識番号から取られたもので、中国国外の中国人とベトナム人患者の状態が危篤、緊急、重篤で緊急治療が必要な場合、口岸が閉鎖されていてもグリーン通路により、救急車と医療スタッフが直接、口岸管理区に入り、患者を受け入れる。

  「1369生命直通車」の開設以来、ベトナム人救急重篤患者約400人がこの緊急救助システムを通じて中国で治療を受けた。(記者/黄耀滕)pagebreak

   中国・東興-ベトナム・モンカイ口岸(通関地)北侖河二橋の新たに運用開始された旅客輸送機能を利用して入境した観光客の第一陣。(11月29日撮影、南寧=新華社配信)pagebreak

   東興市人民病院でベトナム人患者を診察する医師。(11月30日撮影、南寧=新華社配信)pagebreak

   「1369生命直通車」で中国に搬送されたベトナム人患者。(2022年11月25日撮影、南寧=新華社配信)pagebreak

   7日、東興市で「1369生命直通車」越境医療サービスなどについて視察交流を行うベトナム・モンカイ市の保健代表団。(南寧=新華社配信/方平)pagebreak

   7日、東興市で「1369生命直通車」越境医療サービスなどについて視察交流を行うベトナム・モンカイ市の保健代表団。(南寧=新華社配信/方平)

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