【新華社北京12月1日】中国商務部の束珏婷(そく・かくてい)報道官は11月30日の定例記者会見で、黒鉛(グラファイト)輸出規制政策について次のように述べた。
中国政府は最近、「中華人民共和国輸出管理法」の規定に基づき、関連企業と産業界からの幅広い意見募集を実施し、黒鉛関連品目に対する暫定規制措置の全面的な評価を行って、規制の一部強化と一部撤廃という最適化・調整を決定した。これは、発展と安全保障を統一的に計画するという管理理念の表れであり、いかなる特定の国や地域も対象としておらず、輸出が関連規定に合致している場合は許可を与える。今回の黒鉛輸出規制政策は12月1日から正式に実施される予定で、現時点ではまだ企業からの申請は受けていない。
特定の黒鉛関連品目に対する輸出規制の実施は国際的に広く行われているやり方だ。拡散防止の国際的義務を履行し、国の安全と利益を守る必要性に基づき、中国は2006年から黒鉛関連品目に対する暫定規制を実施しており、その中には電池の負極材料となる関連黒鉛製品が含まれている。発展と安全を統一的に計画するため、中国政府はこのほど、法に基づいて規制の一部強化と一部撤廃という最適化・調整を行い、その中で一部の機微度が低い黒鉛物質に対する暫定規制を廃止した。政策策定に当たっては、関連産業や企業から幅広く意見を聞いた。中国はグローバルなサプライチェーン(供給網)と産業チェーンの安全・安定の維持に常に力を尽くしていく。
ガリウムとゲルマニウム関連品目の輸出規制問題について同報道官は、次のように表明した。今年8月1日に規制政策が実施されて以来、商務部はガリウムとゲルマニウム関連品目の輸出許可申請を続々と受けている。われわれは法律・規定に基づく審査を経て、規定に合致する若干の輸出申請を承認し、関係企業は既に輸出許可証を取得している。商務部はその他の許可申請に対しても引き続き法の定める手続きに基づき審査し、承認する。