9日、新華社のインタビューに応じるシドニー工科大学豪中関係研究所のジェームズ・ローレンスソン所長。(シドニー=新華社配信)
【新華社シドニー11月15日】オーストラリアの経済学者、シドニー工科大学(UTS)豪中関係研究所(ACRI)のジェームズ・ローレンスソン所長はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、米サンフランシスコで開かれる第30回アジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議で加盟国・地域が地域経済の統合強化に向け一層努力することを期待すると述べた。
ローレンスソン氏は、経済の発展の重点は依然としてアジア太平洋地域にあり、APECは関連議題を話し合う重要なプラットフォームだと指摘。APECの包括性はアジア太平洋地域が今も経済発展と地域経済統合プロセスに着目していることを効果的に示すことができるとの見方を示した。
今回の非正式首脳会議については、各方面が地域全体の経済統合を深めるため一層努力することに期待していると語った。
中国については「アジア太平洋地域の経済的支柱」だと指摘。中国の経済成長率は過去数十年にわたり地域平均を上回り、今もその状態が続いているとし、中国の経済発展は地域全体にとっての好材料になるとの考えを示した。
アジア太平洋地域は中米関係の改善を切に望んでいるとも強調。米国は双方が重要な貿易パートナーであるという事実に基づき中国とのデカップリングは望んでいないようだが、一部の対中政策は人々を憂慮させるものだとし、中国の経済発展を抑え込もうとしても効果を上げるのは難しいと語った。