魯班鎖の工芸品。(資料写真、済南=新華社配信)
【新華社済南11月14日】魯班鎖は6本の棒状の木製パーツを組み合わせて十字形の立体を完成させる一種の組み木パズルで、接着剤や金具を使うことなく、凹凸のかみ合わせだけで安定する。中国の春秋戦国時代の著名な建築家・発明家、魯班(ろ・はん)によって発明されたと伝えられ、山東省は魯班の故郷とされる。同省滕州(とうしゅう)市では、魯班鎖が最も特徴的でよく知られた地元産品の一つとなっている。
同省の省級無形文化遺産になっている魯班鎖製作技術の伝承者で滕州魯班天工木芸の創設者、李浩(り・こう)さんは「魯班鎖は簡単そうに見えるが、並々ならぬ知恵が込められており、特にほぞ継ぎによる構造は古代人の知恵の結晶といえる。その原理は建築設計に広く使われている」と述べた。
外国人の訪問者に魯班鎖を見せる李浩さん。(資料写真、済南=新華社配信)
滕州市文化・観光局の曾超(そう・ちょう)副局長は、同市はここ数年、多くの企業と協力して魯班の文化的要素を文化クリエーティブ製品の開発に取り入れており、魯班鎖シリーズは8系統100種類以上の商品ラインナップを形成していると説明した。
曾氏は「私たちは、魯班の職人精神を広く伝えていくことにも重点を置いており、教育活動とインタラクティブ体験、児童・生徒の校外学習のニーズに応えられるスタディーツアー・インタラクティブ体験センター『魯班大教室』を建設した。毎年小・中・高校生向けに文化講座を60回以上開催し、これまでに8千人以上がスタディーツアーに参加した」と語った。(記者/邵魯文)