デジタルが生む文化産業の新形態 山西省

デジタルが生む文化産業の新形態 山西省

新華社 | 2023-11-13 10:54:47

   山西省洪洞県にある広勝寺の壁画「下棋図」のデジタル画像をモチーフにした文鎮。(10月19日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

   【新華社太原11月13日】中国山西省ではここ数年、文化財をデジタル化して展示する「魔法の壁」やオンライン展示、バーチャルヒューマンなど、科学技術の発展に伴い多くのデジタル文化製品が相次ぎ登場し、文化財の保護や再利用に革新をもたらしている。

 同省大同市にある世界文化遺産の雲岡石窟では、3Dプリント技術で作られた彫像が見学できるだけでなく、メタバース技術を使ったバーチャル探索も可能となっている。通信アプリ「微信(ウィーチャット)」でアプリの2次元バーコードをスキャンしてバーチャル空間に入り、アバター(分身)の名前や見た目をカスタマイズすると「眠る立仏パズル」や「石仏の高さ測定」「演奏聞き分け」などのゲームに参加できたり、「雲岡石窟」に入ってパノラマの景色が鑑賞できたりする。

 同省太原市で文化財保護などを手掛ける山西文博集団は、同省忻州(きんしゅう)市五台県の五台山に高くそびえる大白塔をデジタル処理し、塔の各部分を細部までクリアに見えるようにしたほか、太陽の光や四季による変化も感じ取れるようにした。

 このほどサービスを開始した山西文物デジタル博物館は、いつでもどこでも省内の一部の博物館の文化財が見学できる。微信のミニプログラムからアクセスすれば、博物館のガイドや展示品の見学、オンライン鑑賞などの機能が利用できる。

 コンテンツの一つ、漢代の照明器具「雁魚銅灯」の画像をタップすると、細部の観察やまばゆく輝く色彩が楽しめる。バーチャルで分解や組み立てができることから構造を理解する助けとなるほか、透視図を通じて煙を吸い込み室内の清潔を保つという環境に優しい原理を知ることもできる。

 山西省のデジタルコンテンツ企業、山西辰涵数字科技は、省内の文化財を監督管理するプラットフォームを構築した。デジタル技術で主管部門が不動産文化財を遠隔で監督管理するシステムづくりを支援することで予防的保護を実現し、監督管理効果を高めている。(記者/王学濤)pagebreak

   デジタル技術を用いて細部まで見えるようになった、山西省の五台山にそびえる大白塔。(10月19日撮影、太原=新華社記者/王学濤)pagebreak

   デジタル復元された山西省天竜山石窟の仏像。(5月8日撮影、太原=新華社記者/王学濤)pagebreak

   山西省でバーチャルヒューマン技術を紹介するスタッフ。(10月19日撮影、太原=新華社記者/王学濤)pagebreak

   山西省太原市にある北斉徐顕秀(じょ・けんしゅう)墓壁画のVR(仮想現実)体験をする観光客。(10月19日撮影、太原=新華社記者/王学濤)

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