9日、無印良品の展示ブース。(上海=新華社記者/楊珏)
【新華社上海11月11日】中国上海市で10日閉幕した第6回中国国際輸入博覧会には生活雑貨ブランド「無印良品」を展開する日本の良品計画が初出展した。同社の中国法人、無印良品(上海)の邵恬宜(しょう・てんぎ)最高マーケティング責任者(CMO)は9日、上海市共産党委員会宣伝部が開いた「企業トップとの対面」メディア懇談会で「初出展によって期待以上の収穫を得た」と語った。
邵氏は出展の過程で中国市場が持つ潜在力と機会を実感し、来場者と直接交流することで商品のコンセプトが消費者に受け入れられていることを確認したといい、輸入博の場で新たな協力パートナーにも出会い、いずれも非常に大きな収穫になったと振り返った。
9日、無印良品ブースの開設イベントに出席した邵恬宜CMO。(上海=新華社配信)
良品計画は2005年に中国市場に進出。輸入博ではグラフィックデザイナーの原研哉氏が手がけた香水と、プロダクトデザイナーの深沢直人氏による限定版の椅子型キャリーケースを初披露した。
これについて、邵氏は無印良品がここ数年、中国で一貫して現地化戦略を進めてきたと説明。中国は世界で初めて無印良品のマーケティング部が設置された国であり、日本の本社以外で唯一商品企画開発部があることも中国市場を重視する姿勢を示しており、中国は間違いなく最も重要な海外市場であると強調した。
9日、無印良品の展示ブース。(上海=新華社記者/彭純)
無印良品は現在、約7千種の商品を販売している。中国向けに開発されたのは約5千種類で、設計から材料選び、生産まで国内で行われた品が約2割を占める。
邵氏は中国での展開について、市場の潜在力と将来性に対し大きな自信を示した。「無印良品は今後、中国で年間50店舗のペースで事業を拡大し、オンラインチャンネルでもさまざまな可能性をつかむ」とし、中国で開発、生産した商品を他国でも販売していくと述べた。また中国は外資企業にとって、単に規模と潜在力が大きい良好な市場というだけでなく、長期的発展を望む企業にとって出発点から革新までクローズドループの機会を提供していることが最大の魅力であり、現地化を積極的に進める理由でもあると語った。(記者/彭純、楊珏、許暁青)
9日、無印良品のブースに展示された椅子型キャリーケース。(上海=新華社配信)