8日、取材に応じる周剣峰氏。(上海=新華社配信)
【新華社上海11月10日】中国上海市で開催中の第6回中国国際輸入博覧会で、消費財展示エリアに「母子ケア・生活用紙製品」カテゴリーが加わり、日本の育児用品大手ピジョンが初めて出展した。同社の周剣峰(しゅう・けんほう)中国区総裁は8日、新華社の取材に応じ「輸入博への初出展はわが社にとって非常に大きな意義がある。輸入博のプラットフォームを利用し、より主体的、積極的に中国の開放プロセスに参加していきたい」と語った。
同社は2002年に中国に進出し、現在は上海市内に工場2カ所と研究開発センターを置くほか、江蘇省常州市にも工場を持つ。輸入博では授乳やトイレタリー、食品、紙製品など複数分野の製品を出展。未発売の赤ちゃんの練習用マグなど新製品も紹介する。
8日、ピジョンの展示ブース。(上海=新華社記者/彭純)
周氏によると、中国は同社最大の海外市場で、中国市場でのシェアは哺乳瓶・おしゃぶりが4割以上、「ももの葉」シリーズをはじめとする一部トイレタリー製品も上位にある。「中国の開放の扉はますます大きく開かれている。輸入博は中国が新たな発展の局面を構築する窓口、ハイレベルな開放を推進するプラットフォーム、世界が共有する国際公共財となった。わが社の中国市場での現地化推進により多くのチャンスをもたらしてくれる」と語った。
輸入博は第6回を迎えた今年、新たな5年のサイクルに入った。周氏は輸入博への参加を長期的に続ける考えを示した上で「このプラットフォームを利用して、国内外の市場とつながり、製品や理念を示していきたい」と説明。他の日本企業にも輸入博に足を運ぶことを勧めたいと話した。
8日、ピジョンの展示ブースを見て回る来場者。(上海=新華社記者/楊珏)
周氏によると、同社は中国進出から20年、事業のあらゆる面で地元政府の全面的なサポートを受けてきた。ビジネス環境は非常に良好だと感じており、今後も引き続き中国の市場や消費者のニーズを踏まえ、大学や病院、政府機関などと協力し、専門的な基礎研究を生かして製品やサービスを開発していく。育児の負担を減らして育児を科学的で楽しいものにするとともに、中国のビッグデータや人工知能(AI)技術の優位性を活用して、中国の消費者に対するサービスの効率と質を高めていく方針も示した。
同社のブースでは期間中、オープニングセレモニーのほか、スイスに本社を置く世界的な検査・認証会社SGSによる「ゼロカーボンパビリオン証書」授与式、中国緑化基金会植樹プロジェクト意向書署名式などのイベントも行うという。(記者/彭純、楊珏、黄安琪)
8日、ピジョンの展示ブースに並ぶ環境配慮型製品。廃棄されたマグをリサイクルして作られた。(上海=新華社記者/彭純)