中国四川省、水稲再生二期作の単位収量が1トン超に

中国四川省、水稲再生二期作の単位収量が1トン超に

新華社 | 2023-11-02 09:03:16

   【新華社成都11月2日】中国四川省富順県代寺鎮の大規模農家、潘正茂(はん・せいも)さんは10月中旬、「再生作」の稲刈りを終えた。1ムー(約667平方メートル)当たり1トンを超えた天日干し後の重量を見て顔に笑みがこぼれた。

   「8月中旬に収穫した本作の収量は700キロ、再生作は約310キロで、合わせると1トンになる」と話し、興奮を隠せない様子を見せた。

   「再生作」は「水稲再生二期作」と呼ばれ、本作の収穫後、残った切株を再生させ、もう一度実らせた水稲を指す。温度や日照条件が適切な四川省南部では広く栽培されている。

   富順県の劉尭洪(りゅう・ぎょうこう)副県長によると、富順は重要な再生作の産地で、再生作の栽培面積は、省全体の再生作栽培面積の10分の1を占める。「今年は県全体の穀物の作付面積が135万ムー(9万ヘクタール)、うち再生作の栽培面積は45万ムー(3万ヘクタール)だった」と話した。

   四川省農業科学院水稲研究専門家の徐富賢(じょ・ふけん)氏によると、中国は再生作栽培の歴史が長いものの、これまでの収量は低く、1960年代は1ムー100~150キロにとどまっていた。再生作栽培を食糧増産の重要な手段の一つとし、着実な増産につなげるため、農業科学技術者と農業部門関係者はここ数年、四川の複数地方で再生作用水稲の種子の研究、選別、育成を繰り返し、栽培技術の改良も進めてきた。

   宜賓市農業科学院水稲研究所の江青山(こう・せいさん)所長はこのところ、ほぼ毎日、再生作栽培モデル区を訪れ、水稲の生育具合を詳しく観察している。他の水稲専門家らとともに、サンプル耕地3カ所の収量テストを実施した。機械での収穫、不純物除去、重量計測、サンプル抽出、水分測定を経て、サンプル耕地の収量が割り出された。同氏は「結果は満足できるものだった。1ムーの収量は457・8キロで、本作の749・62キロを加えると、年間の収量は1200キロを突破した。耕地での病虫害の発生状況は軽く、有効穂数と1穂もみ数も多かった。今後は条件の見合う地域に栽培範囲を広げる」と話した。

   徐氏は、四川省がここ数年、食糧安全のいっそうの確保に向けて、再生作栽培モデル区を複数立ち上げ、多くのモデル区で収量が300~400キロに達し、500キロを超えたところもあると紹介。その上で、「今年は合江県にある再生作用水稲開発モデルエリアで、1ムーの収量が平均489・9キロとなり、最高で517キロに達した。再生作栽培における『1ムー収量1トン』の目標は間違いなく達成できる」と自信を示した。

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