中国、「一帯一路」パートナーと宇宙協力展開

中国、「一帯一路」パートナーと宇宙協力展開

新華社 | 2023-11-02 13:52:11

   【新華社北京11月2日】構想提出から10周年を迎えた「一帯一路」共同建設で、中国と協力パートナーとの宇宙協力が進んでいる。

   中国宇宙開発大手の中国航天科技集団は関係国に衛星の開発・打ち上げサービスを提供しており、ボリビアの通信衛星、ラオスの通信衛星「ラオサット1号」、フランスと共同開発した海洋衛星、パキスタンのリモートセンシング衛星1号などの打ち上げに成功した。これらの衛星は、通信、農業、文化、環境保護、気象などの分野で積極的な役割を果たしている。

   2016年3月に正式に引き渡した「ラオサット1号」は、中国が衛星の完成品輸出と地上運用を担う初のプロジェクトで、ラオスに衛星通信、衛星放送、無線ブロードバンドなどのサービスを提供。

   ラオス・ビエンチャンにある通信衛星「ラオサット1号」の地面ステーション。(2016年8月1月撮影、ビエンチャン=新華社配信)

   中国航天科技集団傘下の中国空間技術研究院が建設を請け負ったエジプト衛星組立・統合・試験センターは23年6月末に検収を完了。両国が共同で設計・開発した衛星2基が同センターで各種の試験や組立、環境テストなどを終えている。エジプト宇宙局のシャリフ・セドキ最高責任者(CEO)は同センターについて、エジプト初の衛星産業の現地化センターであり、アフリカへの衛星技術供与面で主導的な役割を果たすとの見解を示した。

   エジプトスペースシティ衛星組立集積統合試験(AIT)センターで行われた、中国政府が援助する「エジプト2号」衛星のプロトタイプモデルの引き渡し式。(6月25日撮影、カイロ=新華社記者/王東震)

   同じく同集団傘下の航天恒星科技は、ボリビア、ウルグアイ、ボツワナの気象観測所やエチオピアのリモートセンシング超小型衛星プロジェクトの支援を担当。中国生態環境部の指導の下、オンライン訓練も実施し、開発途上国が宇宙技術を利用して気候変動への対応能力を高めるのを手助けしている。

   20年7月31日に運用の始まったグローバル衛星測位システム「北斗三号」は、「一帯一路」協力パートナーを含む230余りの国・地域の15億以上のユーザーに迅速な測位と高精度のサービスを提供。

   第20回中国北京国際科学技術産業博覧会で展示された衛星ナビゲーションシステム「北斗」のモデルを見学する来場者。(2017年6月9日撮影、北京=新華社記者/鞠煥宗)

   中国衛星測位システム管理弁公室の冉承其(ぜん・しょうき)主任によると、北斗に基づく土地権利確認、精密農業、スマート港湾などは東南アジア諸国連合(ASEAN)や南アジア、西アジア、東欧、アフリカなどに導入され、成功を収めている。サウジアラビアでは測量・製図用地理情報の収集、都市・公共インフラの建設、砂漠での人員・車両の測位などに応用され、レバノンではベイルートの港湾・埠頭(ふとう)の施工や測量をサポート。ブルキナファソでは病院建設の測量・製図に使われ、建築現場の測量をわずか6日間で完了、建設期間を半分以上短縮させた。

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