25日、シンポジウムの様子。(北京=新華社記者/許芸潁)
【新華社北京10月27日】中国社会科学院主催の「中日関係と国際秩序」-中日平和友好条約締結45周年記念国際学術シンポジウムが25日、北京の中国歴史研究院で行われた。中国社会科学院の高翔(こう・しょう)院長、福田康夫元首相、中国の呉江浩(ご・こうこう)駐日大使、垂秀夫駐中国大使が会場やオンラインで開幕式に出席し、あいさつした。
25日、開幕式であいさつする中国社会科学院の高翔院長。(北京=新華社配信)
高氏はあいさつで、次のように指摘した。現在の世界は百年来の大きな変革が加速的に進展する時期に入っており、中日関係は過去を継承して未来を切り開く重要な節目にある。昨年の中日国交正常化50周年に続き、今年は中日平和友好条約締結45周年を迎えた。45周年は歴史の一里塚であり、新たな時代への新たな出発点でもある。中国社会科学院は今後も日本との交流を拡大し、中日関係の発展にさらなる貢献を果たしていく。
25日、開幕式であいさつする福田康夫元首相。(北京=新華社記者/許芸潁)
福田氏は次のように表明した。日中は協力をしなければならない。われわれは45年を経ても平和・友好・協力という三原則を忘れることはできない。世界の安定のために、日中が頑張ろうという気持ちをここで再確認してもらいたい。それが条約締結45周年の意義だと思う。
25日、開幕式でビデオを通じてあいさつする中国の呉江浩駐日大使。(北京=新華社記者/許芸潁)
呉氏は次のように指摘した。中日両国の上の世代の指導者たちが45年前、平和友好条約の締結という戦略的決断を下し、両国関係の歴史における重要な一里塚を築いた。中日関係の政治的・法的基礎を固め、国際秩序と国際ルールを共同で擁護する中国と日本の願いと決意を示した。45周年は中日関係の新たな出発点であり、双方はこれを契機に条約締結の初心を思い起こし、条約の義務を履行して、中日関係の発展の歩みから知恵と示唆をくみ取り、平和・友好・協力の新たな章を記し続け、世界の平和と安定を擁護し、国際的な公平と正義を守り、新時代の背景の下で、条約の精神に新たな意義を注ぎ込まなければならない。
25日、開幕式であいさつする垂秀夫駐中国大使。(北京=新華社記者/許芸潁)
垂氏は次のように述べた。45年前、われわれの偉大な先人たちは過去の知恵を踏まえて日中平和友好条約を締結し、両国が永遠の隣人として進むべき大きな方向性を示してくれた。日本と中国はともにアジアに位置する大国である。日中関係の安定は両国民の利益であるだけでなく、地域ひいては世界の安定と平和に寄与する。
シンポジウムは中国社会科学院日本研究所と中華日本学会が運営した。中日平和友好条約の歴史的意義と現実的価値を深く探求し、国際秩序が変わりゆく中、両国関係をいかにして正しい軌道に沿った安定かつ健全な発展へ導くかを積極的に考察することを目的としている。(記者/許芸潁、胡暁格)