10日、東京で新華社の取材に応じる福田康夫元首相。(東京=新華社記者/楊光)
【新華社東京10月22日】日本の福田康夫元首相はこのほど、新華社の取材に応じ、日中平和友好条約の最大の目的は両国の平和友好関係を継続し、共に良好な関係を築くことだと述べた。
今年は中日平和友好条約締結45周年に当たる。1978年10月23日、福田康夫氏の父、当時の福田赳夫首相と訪日した中国の指導者、鄧小平(とう・しょうへい)氏が中日平和友好条約の批准書交換式に出席し、同条約が正式に発効した。
当時、父親の秘書として交換式に立ち会った福田康夫氏は「私は平和友好条約の成立の証人でもある」と語った。
中日平和友好条約は、中国と日本が平和、友好、協力を堅持し、互いの内政に干渉せず、覇権を求めず、他のいかなる国または国の集団による覇権の確立にも反対することを法律の形で規定している。
福田氏は、日中が平和友好関係を継続することが条約の最大の目的であり、そのためにはさまざまな問題に遭遇するかもしれないが、両国は努力して困難を乗り越え、共に良好な関係を構築しなければならないと述べた。
中日両国は2008年、「戦略的互恵関係」の包括的推進に関する共同声明を発表した。当時の日本の首相は福田康夫氏だった。
1972年の中日国交正常化以来、両国が署名した四つの政治文書のうち二つは福田父子と密接な関係にある。福田康夫氏は、四つの政治文書は日中関係において順守すべき原則を規定したもので、われわれは常に心に銘記し、これに反することをしてはならないと指摘。「地政学的に言っても日本と中国は隣り合っており、文化的にも非常に密接な関係がある。双方は政治文書の精神を順守し、この先も衝突を起こしてはならない。これは日中両国に与えられた宿命である」と語った。
今年は中国の改革開放45周年でもある。福田氏は、中国の改革開放以来、日中両国は緊密な協力関係を築いてきたと指摘。両国が互いに助け合い、互恵ウィンウィンの関係にあることは、両国の長期的な利益に合致していると述べた。
2010~18年にボアオ・アジアフォーラムの理事長を務め、中国の継続的な対外開放の拡大と急速な経済発展を目の当たりにした。中国経済の先行きについて、楽観的な見方を示している。
福田氏は中国が提唱する「一帯一路」共同建設の構想を高く評価。「一帯一路」共同建設は人類運命共同体構築の理念の実践になっているとの認識を示した。pagebreak
10日、東京で新華社の取材に応じる福田康夫元首相。(東京=新華社記者/楊光)