炭素強度が86%の国で低下 中国清華大が発表

炭素強度が86%の国で低下 中国清華大が発表

新華社 | 2023-10-12 14:03:31

   2023年世界カーボンニュートラル進展年次報告を発表する清華大学炭素中立研究院汚染物・炭素排出削減協同センターの王燦(おう・さん)主任(奥右)。(9月22日撮影、北京=新華社記者/魏夢佳)

  【新華社北京10月12日】中国の清華大学炭素中立研究院(北京市)はこのほど、世界197カ国・地域のカーボンニュートラル(温暖化ガスの排出実質ゼロ)の進展状況をまとめた「2023年世界カーボンニュートラル進展年次報告」を公表した。報告では、エネルギー消費量に対する二酸化炭素(CO2)排出量を示す炭素強度が86%の国で低下を始めたことが示された。

   各国がカーボンニュートラルの進展状況を知り、パリ協定が目指す気温上昇の抑制が実現するのにさらに多くの情報と参考を提供することを目的とする同報告書によると、カーボンニュートラル目標を打ち出した国は150を超え、世界の国内総生産(GDP)の94%、総人口の86%、炭素排出量の91%を占めている。目標達成の年について90%が2050年以降に設定している。脱炭素の進展は国によって大きな違いがあり、27カ国で炭素強度が依然として上昇している。

   報告書の発表者で同研究院汚染物質・炭素削減協同センター主任の王燦(おう・さん)氏によると、127カ国が再生可能エネルギー発電関連の目標を設定。世界の気候資金の50%超が再エネと送電網への投資に用いられている。太陽光と風力は投資額が最も高い発電技術で、低炭素交通技術への投資もここ数年で急増している。炭素中立分野の国際技術移転の50%近くはエネルギー分野で行われている。

  世界がエネルギー転換で一定の効果を上げているが、各国は依然として大きな課題に直面している。報告書によると、非化石エネルギーがエネルギー供給の50%を超える国は世界の4分の1に満たず、87カ国は化石エネルギーが80%を超えている。(記者/魏夢佳)pagebreak

   2023年世界カーボンニュートラル進展年次報告の発表会場で世界のカーボンニュートラルの問題について議論する専門家ら。(9月22日撮影、北京=新華社記者/魏夢佳)

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