9月28日、メインメディアセンターで活動するボランティアの曽菁漪さん。(杭州=新華社記者/許芸潁)
【新華社杭州10月6日】中国浙江省で開催されている第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)の運営はボランティアの献身的な活動に支えられている。メインメディアセンターで大会役員や報道関係者向けの中日英通訳を担当する日本語ボランティア4人のうち、浙江大学日本語学科4年の曽菁漪(そう・せいい)さんと同大学院2年の孫暢(そん・ちょう)さんに話を聞いた。
曽さんは「大会のために微力を尽くし、記者の方々を手助けできることをとても誇らしく思っている」と語り、心温まるエピソードを教えてくれた。
ある夜、日本人記者から杭州市内の大会公式ショップを撮影できるか尋ねられたが、営業時間が終了していたため、担当者に連絡を取ってようやく撮影許可を得た。記者は翌日曽さんの元を訪れ、掲載原稿を見せて改めて感謝を伝えたという。曽さんは「私の手伝いによって完成した原稿を見ることができ、大きな達成感を味わえた」と振り返った。
競技は複数の都市で行われているため、日本人記者に競技会場までの行き方を案内する業務が最も多かった。忘れ物を探したり、取材の通訳を務めたりしたほか、見学許可申請の支援も引き受けた。
10月1日、メインメディアセンターで活動するボランティアの孫暢さん。(杭州=新華社記者/許芸潁)
孫さんも印象的な出来事を披露した。メインメディアセンターに行く途中、警備員に道を尋ねる日本人記者がおり、ナビゲーションの目的地設定を誤ったために違う場所に来てしまったことが分かった。記者は孫さんに助けられ、無事取材場所に到着できた。
厳格な選考と研修の仕組みがボランティアの専門的なサービスを可能にしている。メインメディアセンターのボランティア管理責任者、付婧(ふ・せい)氏は、組織委員会が一次選考、面接、一般研修、会場別研修、担当別研修などを実施し、専門性を向上させたと説明した。日本語ボランティアの活動は記者から好評を得ている。(記者/許芸潁)