ＷＴＯ紛争の一括解決に向け豪との歩み寄りに期待　中国商務部

   【新華社北京９月２３日】中国商務部の何亜東（か・あとう）報道官は２１日の記者会見で、オーストラリア当局者がワインへの貿易救済措置を巡る両国の世界貿易機関（ＷＴＯ）紛争案件について、大麦に関する案件を参考に解決できると期待していると述べたことに関して質問を受け、次のように答えた。

   中国とオーストラリアは今年に入ってから、両国のＷＴＯ貿易紛争案件の適切な解決に向けてあらゆるレベルで深く議論してきた。オーストラリアは、大麦とワインへの反ダンピング（不当廉売）・反補助金措置に関するＷＴＯ紛争案件に懸念を表明。中国もオーストラリアによるステンレス製シンクなど３品目への反ダンピング・反補助金措置、対中貿易救済調査での不当な行為について深刻な懸念を明らかにした。双方はこれまで複数回にわたり議論し、他の紛争、すなわちオーストラリアがワインへの反ダンピング・反補助金措置で中国を提訴した案件や、中国が関連製品への反ダンピング・反補助金措置でオーストラリアを提訴した案件についても、対話と協議を通じて早急な解決を共に前向きに模索することで合意した。

   中国のワイン産業は非常に重要で、案件は国内の千社を超えるワイン企業に関わる。われわれはオーストラリアと歩み寄り、大麦に関する紛争の解決を基礎に、相互信頼と協力をさらに強め、それぞれの懸念に十分に配慮し、ワインに関する案件や中国製品３品目への反ダンピング・反補助金措置で中国がオーストラリアを提訴した案件などについて一括解決を推進することを望む。中国とオーストラリアはいずれもＷＴＯ加盟国であり、ルールに基づく多国間貿易体制を擁護する責任を共に担っている。中国は引き続き多角的なルートを通じて先に述べた問題の解決に開放的な態度を取っていく。