【新華社ジャカルタ9月22日】今年は「より緊密な中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)運命共同体」構築の提起から10周年に当たる。この10年間で双方は経済・貿易協力を絶えず深めてきた。「地域的な包括的経済連携(RCEP)協定」が正式に締結され、効果が徐々に発揮される中、中国ASEAN自由貿易圏の建設が進み、双方は互いに最大の貿易相手、重要な投資元、投資先となった。2022年の両者間の貿易額は9700億ドル(1ドル=約148円)を超え、10年前の2倍以上に拡大し、3年連続で互いにとって最大の貿易相手となっている。
双方は今年初め、中国ASEAN自由貿易圏3・0版交渉を開始した。関税・非関税障壁が一段と引き下げられ、貿易・投資の自由化、円滑化の水準が高まることで、ASEAN地域の発展を後押しし、地域経済の一体化を推進すると見込まれる。
この10年、中国とASEANは質の高い「一帯一路」共同建設で多くの協力の成果を収めた。中国ラオス鉄道、カンボジアの首都プノンペンと同国最大の深水海港シアヌークビル港を結ぶ高速道路、インドネシアの首都ジャカルタと西ジャワ州の州都バンドンを結ぶ高速鉄道など一連の象徴的なプロジェクトが続々と完成し、地域のインフラ投資不足、地域の相互接続の停滞といった発展の阻害要因が効果的に緩和された。双方は一貫して共同協議・共同建設・共同享受の原則を実践し、互恵・ウィンウィンを実現してきた。中国側は、「一帯一路」構想とインド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)の間の互恵協力を積極的に推進する意向も明らかにしている。
中国・ASEAN間の経済・貿易協力は質の向上とグレードアップを続けている。中国とASEAN諸国は近年、産業チェーン・サプライチェーンの深い融合を推進し、デジタル経済やグリーン(環境配慮型)経済に関する協力の勢いはとどまるところを知らない。中国製電気自動車(EV)はタイやインドネシアなどのASEAN諸国で人気を集め、関連分野での協力はASEAN諸国の発展に新たなチャンスをもたらしている。
双方は山河が連なり、伝統的な友情は長い歴史がある。今年は中国が域外の国として最初に「東南アジア友好協力条約」に加盟してからちょうど20年に当たる。中国はASEAN共同体の建設を支持し、ASEANが地域協力で中心的な地位を占めることを支持しているほか、各国に先駆けてASEANと戦略的パートナーシップを確立し、21年には率先して全面的な戦略的パートナーシップに格上げし、双方の戦略的相互信頼関係を十分に体現している。