【新華社北京9月20日】中国商務部条約法律司の責任者は19日、米国が鉄鋼・アルミニウム製品に課した追加関税に対する中国の報復措置を巡り、世界貿易機関(WTO)の紛争解決小委員会(パネル)が公表した報告書に対し、上訴したとする談話を発表した。全文は次の通り。
中国は18日、WTOの関連ルールに従い、米国が通商拡大法232条に基づき鉄鋼・アルミニウム製品に課した追加関税に対する中国の報復措置への米国からの訴えを巡り、WTOのパネルが公表した報告書に対し、上訴した。中国は、本件を巡るパネルの判断には法律上の誤りがあると考えており、自国の権益を守るため、関連するWTOルールに従って上訴した。
私が指摘したいのは、中国が対抗措置の対象にしている米国の通商拡大法232条に基づく鉄鋼・アルミニウム製品への追加関税措置は、一国主義的で保護主義的な措置であり、WTOルールに違反するとの裁定が既に出ているということである。しかし、米国はパネルの裁定の発効を妨げ、義務の遂行から逃れ、ルールに反した関税措置の撤廃を拒否した。
われわれは米国に対し、具体的な行動を取り、WTOルールを尊重し、ルールに反した関税措置を早急に是正するとともに、他のWTO加盟国と協力してWTO紛争解決メカニズムの正常な運営を早期に回復し、ルールに基づく多国間貿易システムを共に擁護するよう促す。