中国・ASEAN博覧会、日本企業が商機を模索

中国・ASEAN博覧会、日本企業が商機を模索

新華社 | 2023-09-19 14:28:16

   16日、中国・ASEAN博覧会の三菱商事(中国)ブース。(南寧=新華社記者/黄耀滕)

   【新華社南寧9月19日】中国広西チワン族自治区南寧市では16日からの4日間、第20回中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)博覧会と中国・ASEANビジネス・投資サミットが開かれている。博覧会の総展示面積は10万2千平方メートルで、国内外の企業2千社近くが出展した。

  日本の秋田県秋田市のブースでは、かわいらしい秋田犬のぬいぐるみに足を止め、問い合わせをする来場者の姿がしばしば見られた。同市は南寧市と友好都市提携を結んでおり、ここ数年は中国ASEAN博覧会に複数回出展し、経済利益と友好都市宣伝の二重の効果を上げている。

  今年の博覧会では境外(外国と中国香港・マカオ・台湾地区)企業の会場展示が全面的に復活した。地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の枠組みの下、日本と中国、ASEAN諸国間の経済・貿易往来はますます密接になっており、多くの日本企業が新たな商機やチャンス、ルートを求めて出展した。

  オリックスグループのブースでは、スクリーン上に同社の事業内容を紹介する映像が繰り返し放映されていた。同社大中華圏(グレーター・チャイナ)の劉国平(りゅう・こくへい)董事長は、オリックスは中国で「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」など日本の有名アニメ作品の配給代理を行っていると紹介。文化コンテンツ以外にも中国やASEAN諸国でクリーンエネルギーや新エネルギー産業、ビッグスマートシティ建設、文化・観光消費、大健康(医療、介護、ヘルスケアなど広義の健康分野)などの事業を積極的に開拓しているとし「RCEPはわが社にさらに多くのチャンスをもたらした。中国・ASEAN博は大事なプラットフォームだ」と語った。

  中国税関総署によると、今年1~6月の中国のモノの貿易総額は前年同期比2・1%増の20兆1千億元(1元=約20円)となり、上半期ベースで初めて20兆元を超えた。対RCEP加盟国貿易額も1・5%増加した。RCEPは日本と加盟国間の経済・貿易を成長させる新たな原動力になっている。

  日本貿易振興機構(ジェトロ)北京事務所の小野寺修所長は、RCEPは中日韓3カ国間で初めて締結された自由貿易協定であり、中国へ輸出される日本製品は関税が免除または大幅に軽減されると説明。日本では原産地証明書を申請する企業が増えているとし、RCEPは地域の貿易往来と経済発展の促進に大きく寄与するとの考えを示した。

  博覧会に出展した三菱商事(中国)の西野裕史董事長(三菱商事執行役員)は博覧会について、中国とASEAN諸国の重要な経済交流プラットフォームであり、日本企業も注目していると説明。チャンスを生かして中国やASEANの顧客により良い製品とサービスを提供していきたいと語った。(記者/黄耀滕、田子駿)pagebreak

   16日、中国・ASEAN博覧会のオリックスグループブース。(南寧=新華社記者/黄耀滕)pagebreak

   16日、中国・ASEAN博覧会の秋田市ブースに並んだ秋田犬のぬいぐるみ。(南寧=新華社記者/黄耀滕)pagebreak

   16日、中国・ASEAN博覧会の秋田市ブースで展示品を見る来場者。(南寧=新華社記者/黄耀滕)pagebreak

   16日、中国・ASEAN博覧会日本展示エリアの展示品。(南寧=新華社記者/黄耀滕)

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