【新華社北京9月15日】中国南部の水を北部に送る「南水北調」プロジェクトの東ルートと中央ルート第1期は現時点で、北部地域に送った水は654億立方メートルに上った。沿線にある40余りの大中都市、280余りの県(県級市、区)の重要な水源となり、直接的な受益人口は1億7600万人を超えた。プロジェクトを運営する中国南水北調集団の蒋旭光(しょう・きょくこう)董事長は12日、北京市で開かれた第18回世界水資源大会「国家水網および南水北調の質の高い発展フォーラム」で明らかにした。
同プロジェクトは2014年末に全線通水。蒋氏によると、東ルートと中央ルート第1期で行った生態環境への水資源供給量は累計で100億立方メートルに迫った。これにより、1970年代以降から続く華北地域の地下水位の低下傾向が食い止められ、北京と杭州(浙江省)を結ぶ京杭大運河は2年連続で全線通水し、永定河や滹沱河、白洋淀などの河川や湖は潤いを取り戻した。