中国企業建設の太陽光発電所、ケニアの電力安定供給に寄与

中国企業建設の太陽光発電所、ケニアの電力安定供給に寄与

新華社 | 2023-09-05 19:11:30

ガリッサ太陽光発電所。(2019年2月15日撮影、小型無人機から、ナイロビ=新華社配信)

   【新華社ナイロビ9月5日】アフリカ東部のケニアで中国企業が建設を請け負った太陽光発電所が現地の人々に利益をもたらし、ケニアの発展にグリーン(環境配慮型)分野の原動力を注ぎ込んでいる。

   北東部ガリッサ郡にあるアフリカ東部最大の太陽光発電所、ガリッサ太陽光発電所は、同国のエネルギー石油省が計画、中国輸出入銀行が借款を供与、中国工事請負大手の江西国際経済技術合作と太陽光パネル大手の晶科能源控股(ジンコソーラー・ホールディング)からなる共同企業体が設計、調達、施工、設置、研修を担当。クリーンな電力を地元の人々に持続的に送り出し、人々を悩ましていた電力不足を効果的に解消している。

   ケニアでは電気がまだ完全に普及しておらず、電力不足が経済発展を阻害する大きな課題となっている。重要な電源を担っているのが水力発電だが、雨期と乾期が分かれているためその供給は安定していない。一方で大きな潜在力があるとされるのが太陽光発電。同国のエネルギー・石油規制庁(EPRA)によると、太陽光発電の潜在的規模は約1万5千メガワットに上り、大型の太陽光発電所をつくることで電力不足を効果的に改善できるとの期待が高まっている。ガリッサ発電所の設備容量は54・66メガワットで、7万世帯計38万人余りの電力需要を満たすことができる。

ガリッサ太陽光発電所。(2018年11月11日撮影、ナイロビ=新華社配信)

   地元からは歓迎の声が上がっている。ガリッサ郡で小さなレストランを営むエリザベスさんは、電気供給が安定したことで、これまで朝7時から夜6時までだった営業時間を夜10時までに延長したと述べた。「以前は冷蔵庫に入れた肉が停電で傷んでしまうことがよくあった。太陽光発電所ができてから停電の心配がなくなり、営業時間を延ばして収入も増やすことができた」と喜ぶ。

   農家のハルンさんは、継続的で安定した電力供給で生活の質が高まったと語る。「私の農場では電気で水を汲み上げて灌漑(かんがい)することで、水を運ぶ時間と労力を節約できるようになった。太陽光発電所のおかげで農場の規模は年々拡大している」。太陽光発電所ができたことで毎月100ドル(1ドル=約146円)以上の電気代を省けているという。

   江西国際経済技術合作でガリッサ太陽光発電所プロジェクトの責任者を務める劉懿超(りゅう・いちょう)氏は、太陽光発電をめぐる中国・アフリカ間協力に大きな自信を持っている。太陽光発電プロジェクトは建設期間が短く、設備容量が大きく、現地の電力不足をたちどころに解決できる。劉氏は「アフリカのグリーンエネルギー開発に協力し、人々に利益をもたらすことは、アフリカに進出する中国企業の使命の一つだ」と語った。

   ケニアの電力業界団体ESAKの会長は「中国は再生可能エネルギー分野で豊富な経験と先端的な技術・設備を有し、ケニアは再生可能エネルギーが豊富にある」とし、両国の協力はケニア並びにアフリカのグリーン発展に原動力を注ぎ込むと期待を示した。

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