【新華社ハルビン9月5日】中国黒竜江省牡丹江市西安区海南朝鮮族郷の中興村はここ数年、村民の大半を占める朝鮮族の文化と農村の特色を融合させ、アグリツーリズムの新たな道を歩んでいる。
8月30日、空から見た中興村の景色。(小型無人機から、牡丹江=新華社記者/劉赫垚)
同村の葛瑞発(かつ・ずいはつ)駐村(村に常駐する)第一書記によると、同村は村と企業の協力を推進し、オートキャンプ場や民俗体験パーク、緑の稲公園などを建設、年間延べ150万人を上回る観光客を受け入れている。
現在は観光客でにぎわう同村も、かつては村民の9割が長期の出稼ぎに出る「空洞村」だった。2014年、他の地域で長年働いていた村民の韓春山(かん・しゅんざん)さんが故郷の建設に2千万元(1元=約20円)を投じ、村の観光産業の「開拓者」となった。彼の先導を受け、村民40人余りが次々と故郷に戻って起業した。
葛氏によると、村は村民が空き家を利用して民宿や飲食店を経営することを奨励、観光業の発展を通じ、同村や周辺村落の村民が自宅近くで就業できるよう導いている。
同村は「四季観光」「全域観光」(観光を主体とする地域発展モデル)の進展に積極的に取り組み、スキー場や氷雪ハッピーバレーなど体験型の冬季観光事業を立ち上げ、観光産業の通年営業を可能にしている。