【新華社北京8月29日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は28日の定例記者会見で、BRICS(新興5カ国)の拡大は歴史の発展の流れに沿い、発展途上国に広く共有される願いに呼応すると指摘、必然的に世界の多極化と国際関係の民主化の勢いを強力に推進し、世界の政治・経済ガバナンスシステムがより公正かつ合理的な方向に発展するよう強力に促進し、国際問題における新興市場国と発展途上国の代表性と発言権を強力に高めると述べた。
汪氏は記者から「BRICSの拡大は国際社会から広く注目されている。世界のメディアも『今回の拡大はBRICSメカニズムの発展における重要な一里塚であり、グローバルサウスの台頭という歴史の流れ、多極化する国際秩序に対する異なる地域の国々の共通の期待を体現している』と論評している。一方で、BRICSが西側と肩を並べる強力な力を日増しに高めることは陣営対立の激化につながりかねないという見方もある。中国はこれについてどうコメントするか」と聞かれ、次のように述べた。
先週開かれた第15回BRICS首脳会議において、BRICS首脳はサウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、アルゼンチン、イラン、エチオピアをBRICSに新加盟国として招待することと、BRICSのパートナー国となる意思があり条件を満たすその他の発展途上国を歓迎することに一致して合意した。これはBRICSの発展プロセスにおける歴史的瞬間といえる。
今回の拡大は歴史の発展の流れに沿い、発展途上国に広く共有される願いに呼応するものであり、必然的に世界の多極化と国際関係の民主化の勢いを強力に推進し、世界の政治・経済ガバナンスシステムがより公正かつ合理的な方向に発展するよう強力に促進し、国際問題における新興市場国と発展途上国の代表性と発言権を強力に高める。
強調したいのは、BRICS協力が開放と包容、互恵とウィンウィンを提唱するのは共同発展と普遍的繁栄を実現するためであり、陣営対立を行うものではないということだ。「小サークル」や「小グループ」とは本質的に異なる。BRICSメカニズムの旺盛な発展は、南南協力プラットフォームの拡大、平和を守る力の増強、世界の正義戦線の拡大、発展途上国の団結と協力のもう一つの重要な一里塚であり、大多数の国から歓迎されている。
中国はBRICSパートナーと共に、BRICS戦略的パートナーシップを引き続き深化させ、「BRICSプラス」の協力モデルを拡大し、政治的安全保障、経済・貿易・財政・金融、人的・文化交流の「三輪駆動」による協力枠組みを充実させていく。新興市場国と発展途上国が団結、協力して発展を図る新たな1章を絶えず記し、人類運命共同体の構築推進に貢献していく。