中国国家原子力機構、福島放射能汚染水の海洋放出開始について意見表明

中国国家原子力機構、福島放射能汚染水の海洋放出開始について意見表明

新華社 | 2023-08-26 08:57:02

   【新華社北京8月26日】中国国家原子力機構の関係責任者は24日、日本政府が国際社会の強い疑問と反対を無視し、福島原発事故で生じた汚染水の海洋放出を一方的かつ強引に開始したことを受けて、日本政府の今回の行為は国際原子力機関(IAEA)の権威と信頼性を著しく損ない、周辺国の人々の健康と海洋環境権益に重大な損害を与え、世界の原子力事業の安全と発展の利益を著しく損なうものだと指摘し「中国はこれに断固として反対し、強く非難する。日本はこの間違った行為を直ちに中止するべきだ」と表明した。

   日本政府はIAEAが先月発表した包括報告書をほしいままに利用し、放射能汚染水は安全で無害だと盛んに主張して、海洋放出を強行した。世界の公共の利益を無視した極めて身勝手で無責任な行為である。実際のところ、福島放射能汚染水の海洋放出計画に対するIAEAの評価は、日本の一方的な委託に基づいて実施されたもので、技術援助と諮問評価に属し、国際法上の効力はなく、放射能汚染水の海洋放出計画にいかなる合法性も正当性も与えることはできない。

   IAEAの評価範囲は日本によって厳しく制限され、海洋放出以外で可能な処理案も、放射能汚染水浄化装置の有効性や長期的信頼性も含まれていない。評価方法は主に日本から一方的に提供されたデータや資料に基づいて判断を行い、日本が単独で採取した少量の放射能汚染水サンプルに対して実験室間の比較分析をするだけだった。データの真実性と情報の正確性には検証の余地があり、サンプルの独立性と代表性が著しく不足した状況で得られた評価の結論は十分な科学的根拠と事実の裏付けに乏しく、比較的大きな限界性と一面性が存在する。

   日本は今に至るまで、放射能汚染水の海洋放出決定の正当性・合法性、汚染水浄化装置の長期的信頼性、汚染水データの真実性・正確性、海洋環境や人体への安全性・無害性を証明していない。中国など利害関係国と十分で意義のある協議をしておらず、理解を得ていない。IAEAが主導し利害関係国が十分に参加する長期的なモニタリングと現地監督の国際的な仕組みを構築するというIAEAと国際社会に対する約束を履行していない。

   12年前に起きた福島原発事故で、既に大量の放射性物質が海に流出しており、日本は私益のために周辺国や世界の人々に二次的な被害を与えてはならない。中国は日本に対し、この間違った行為を直ちにやめるよう促す。放射能汚染水の海洋放出決定の正当性、浄化装置の信頼性、データの真実性、環境影響の不確実性などについて信頼できる証拠を提供せず、隣国など利害関係国の了解を得ず、IAEAが主導し利害関係国の承認を受けた長期モニタリングと現地監督の仕組みを構築しないまま、海洋放出をしてはならない。

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