【新華社北京8月17日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は16日の定例記者会見で、少数の西側政治家やメディアが中国経済の成長鈍化が世界経済の発展リスクになる可能性があると指摘したことについてコメントを求められ、次のように述べた。
このような論調は事実に反する。中国経済は持続的に持ち直し、全体として回復基調に乗っている。依然として世界経済を成長させる重要なエンジンだ。
中国の今年上半期(1~6月)の国内総生産(GDP)は前年同期比5・5%増となり、昨年の経済成長率の3%を大幅に上回った。新型コロナウイルスが流行した3年間の年平均4・5%増よりも高く、米国の成長率を3ポイント以上上回った。国際通貨基金(IMF)は先月発表した最新の世界経済見通し(WEO)で、今年の中国経済の伸び率が5・2%となり、世界の経済成長に対する寄与率は3分の1に達すると予想した。
中国経済の質の高い発展は着実に推進されており、質的向上と量的拡大の注目点が次々と現れている。経済成長に対する消費のけん引力は明らかに強まり、上半期の経済成長に対する内需の寄与率は110・8%と前年同期に比べ59・4ポイント上昇した。うち最終消費の寄与率は77・2%で46・4ポイント上昇した。産業の高度化も進み、1~7月のハイテク産業への投資は11・5%、科学研究・技術サービス業への投資は23・1%それぞれ増えた。上半期の電気自動車(EV)、リチウム電池、太陽電池の新興3品目の輸出は合計で61・6%増加し、貿易の強靭(きょうじん)性の優位性が持続的に示された。外需縮小の影響を受けたものの、1~7月の国際市場における中国の輸出シェアは基本的に安定していた。上半期に全国で新たに増えた太陽光発電設備容量は7842万キロワットで、新規発電設備容量に占める割合は5割を超えた。
現在の世界経済は回復力を欠き、世界的なインフレの持続、金融市場の動揺、債務圧力の上昇で各国の経済は少なからぬ課題に直面している。中国では感染症対策が安定的に移行した後、経済回復に起伏が見られ、曲折を経ながら前進している。発展過程での困難や前進過程での問題は避けられないが、われわれは問題を避けることなく、措置を講じて前向きに解決を図っている。効果も既に現れたか、現れつつある。
中国はこのほど、消費の回復・拡大、民営経済の発展・拡大促進、外資投資の誘致強化など一連の的を絞った措置を打ち出し、国内外の投資家から歓迎された。少数の西側政治家とメディアが中国のコロナ後の経済回復に存在する段階的な問題を拡大し、騒ぎ立てても、最終的に事実に打ちのめされる運命から逃れることはできない。
中国経済は強靭性が高く、潜在力が大きく、活力も十分であり、長期的に上向くファンダメンタルズに変わりはない。われわれには経済・社会の通年の発展目標と任務を高い質で達成し、中国経済という巨船をより広い未来に向かわせる自信と条件、能力があり、引き続き世界経済の回復と成長に絶え間ない原動力を提供していく。