中国の豪雨被災地　救助のさなかに心温まる瞬間

   ９日、黒竜江省五常市の緊急避難所で食事をする人々。（五常＝新華社記者／張濤）

　 【新華社北京８月１５日】中国ではこのところ、多くの地方が豪雨に見舞われ、山津波や土石流などの地質災害により、死傷者や物的損害などの被害が発生している。この状況に対し、武装警察や消防隊員、軍隊、ボランティアなど国内各方面の救助部隊が人々の生命と財産の安全を共に守るため、水害防止や災害救助に全力を尽くしている。

　 救助活動の中で、多くの感動的なシーンが見られた。ある隊員は洪水の中で命の危険を冒してロープを伝い救助に当たった。水流の中を１０キロ以上歩き物資を運んだ人もいた。また、多くの親切な人が被災者に食料や水、衣類を提供した。困難に際して、人々は善行や無私の助け合いでその人間性を輝かせ、一致団結して共に災害を乗り越えるため、温かな心のパワーを集めた。（記者／沈氷潔）pagebreak

   ４日、河北省涿州ハイテク開発区で、取り残された人々を移送する武装警察。（北京＝新華社配信／江騰）pagebreak

   ２日、北京市昌平区北沙河鎮で一列に並び、土のうを運ぶ空軍兵士。（北京＝新華社配信／舒永豪）pagebreak

   重慶市雲陽県の建物内から救出され、消防隊員に背負われる住民。（７月４日撮影、重慶＝新華社配信）pagebreak

   落坡嶺社区の住民が乗客のために用意したみそ付きキュウリ。（資料写真、北京＝新華社配信）

　 今回の豪雨により、北京市の豊台区と河北省張家口市懐来県沙城鎮を結ぶ豊沙鉄道は甚大な浸水被害を受け、７月３０日にＫ３９６便とＫ１１７８便、Ｚ１８０便が緊急停車した。うちＫ３９６便は北京市門頭溝（もんとうこう）区の落坡嶺（らくはれい）駅での停車を余儀なくされ、乗客千人近くが足止めされた。近くの落坡嶺社区（コミュニティー）の住民は自身の物資の備蓄も不十分な中、次々に援助の手を差し伸べ、足止めされた乗客の支援に全力を尽くした。pagebreak

   「餄餎麺」を食べ、「いいね」のポーズをする人。（動画のスクリーンショット、涿州＝新華社記者／王勁玉）

　 河北省涿州（たくしゅう）市では４日、山西省晋中市霊石県の安極救助隊が、小麦粉や野菜、卵、調理器具を持参し、支援のため現地入りした。同隊はその場で山西省の伝統料理「餄餎麺」を人々に振る舞い、数百杯の熱々の麺が被災地に温かさをもたらした。pagebreak

   妊婦を病院に移送する地元の救助隊。（動画のスクリーンショット、保定＝新華社記者／杜一方）

　 豪雨が何日も続いた河北省保定市淶源県では、南馬荘郷南馬荘村の市街地に通じる橋が洪水で破壊された。２日未明、同村の妊婦が突然産気付き、差し迫った状況の中、地元幹部らが簡易的な木の橋を建設した。バイク緊急救助隊が崩落した道路を迂回（うかい）し、医療従事者に協力して、妊婦をスムーズに地元の病院まで搬送した。その後妊婦は無事に健康な男の子を出産した。pagebreak

   ２日、北京市房山区の京港澳高速琉璃河出口で、移送用のバスに乗車した被災者に食べ物を配るボランティア。（北京＝新華社記者／任超）pagebreak

   ２日、雨の中、市内の重点電線を夜間パトロールする黒竜江省牡丹江供電の職員。（牡丹江＝新華社配信）pagebreak

   ８日、河北省涿州市桃園街道の忠義店村で消毒液を噴霧する作業員。（涿州＝新華社記者／朱旭東）pagebreak

   ２日、河北省涿州市の市街地で、救助用ボートに乗って被災者の移送に向かう救助隊員。（小型無人機から、涿州＝新華社記者／牟宇）pagebreak

  福建省莆田市涵江区の冠水した道路で、動けなくなった車を押す警察官。（７月２９日撮影、莆田＝新華社記者／郭圻）