地球の気温上昇、北極地域で最も顕著 中国極地科学者

地球の気温上昇、北極地域で最も顕著 中国極地科学者

新華社 | 2023-08-14 08:45:53

網で引き上げられる底生生物。(7月26日撮影、雪竜2号=新華社記者/魏弘毅)

   【新華社「雪竜2号」8月14日】中国の極地科学調査船「雪竜2号」で北極海の調査を行っている第13回北氷洋科学調査隊の首席科学者を務める国家海洋環境予報センターの陳陟(ちん・ちょく)研究員はこのほど、温暖化は地球の気候変動の大きな方向性だが、気温の上昇は空間的に均一ではなく、上昇のペースは北極地域が世界で最も速いと指摘した。

   中国気象局がこのほど発表した「極地気候変動年報(2022年)」によると、北極ではここ40年余りで気温上昇が加速し、22年は例年より1・1度高かった。夏季の海氷の総量は減少を続け、大気中の温室効果ガス濃度は1984~2021年、地球全体の変化とほぼ一致した上昇傾向となった。

   「ある場所で気温が上がり、海氷が減ると、海氷が反射する太陽の放射熱が減少し、その地域の地表または海面で吸収される太陽熱が増加する。海洋と大気の相互作用でその場所の大気の温度はさらに上昇する」と陳氏は指摘する。

気象観測気球を飛ばす第13次北氷洋科学調査隊隊員。(7月26日撮影、雪竜2号=新華社記者/魏弘毅)

   気温の上昇で海氷が溶ければ、一定のアイスクラス(耐氷能力)を備えた船舶は夏季、砕氷船の先導がなくても北極の東北航路を通過できるようになる。東アジアと北欧間の航海距離は約30%短縮し、輸送コストも顕著に低下、北極地域を使った海運の価値は高まる。

   陳氏は、北極気候変動のガバナンスに中国が参加する糸口として、北極気候のモニタリングと予測の強化、国際協力の推進、低炭素経済の発展、北極航路の利用・開発の強化の四つを挙げた。

   今回の調査活動では、北極の気候の分析に役立つ多くの一次データが収集されている。また調査隊にはロシアやタイなどの国の科学者も加わり、中国の科学者と共同で研究を展開し、国際協力を推進している。

   陳氏は、これからも国際協力を強化し、科学研究や低炭素経済などさまざまな角度から積極的に措置を講じ、地球環境の保全と人類の持続可能な発展に貢献する必要があると述べた。

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