【新華社北京8月10日】中国国家統計局が9日に発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前月比で0・2%上昇、前年同月比で0・3%低下した。同局の董莉娟(とう・りけん)都市司首席統計師は、個人消費需要の持続的な回復を受け、前月比では上昇に転じたが、高水準だった前年同月との比較ではいくらか低下したとの見解を示した。
前月比では、前月の0・2%下落から上昇に転じた。食品価格は1・0%低下し、低下幅は0・5ポイント拡大し、CPI全体を約0・2ポイント押し下げた。青果が大量に出回ったことで、生鮮野菜は1・9%、生鮮果物は5・1%それぞれ低下した。市場供給が十分だった豚肉は横ばい、卵や食用油、牛肉・羊肉・家禽肉類の低下幅は0・4~1・4%の範囲だった。非食品価格は0・1%低下から0・5%上昇に転じ、CPIを約0・4ポイント押し上げた。サービス価格はモビリティー価格の上昇などを受け、0・8%上昇し、上昇幅は0・7ポイント拡大。うち夏休みの旅行が大きく増加したことで、航空券は26・0%、旅行は10・1%、ホテル宿泊は6・5%それぞれ上昇した。工業消費財価格は0・4%低下から0・3%上昇に転じた。国際原油高が響き、ガソリン価格は1・9%上昇した。ネット通販の大型セール「6・18」終了後、大型家電、日用品、パーソナルケア用品などは0・7~1・2%上昇した。
前年同月比では、横ばいから0・3%低下となった。食品価格は前月の2・3%上昇から1・7%低下に転じ、CPIを約0・3ポイント押し下げた。うち豚肉は26・0%低下し、低下幅は18・8ポイント拡大した。生鮮野菜は10・8%上昇から1・5%低下に転じた。卵、牛肉・羊肉、カニ・エビ類は1・5~4・8%低下し、低下幅はいずれも拡大。生鮮果物、イモ類、家禽肉類は2・2~8・8%上昇したが、上昇幅はいずれも縮小。非食品価格は0・6%低下から横ばいとなった。うちサービス価格は1・2%上昇し、上昇幅は0・5ポイント拡大した。航空券は5・8%低下から11・9%上昇に転じ、ホテル宿泊、旅行、映画・公演入場料は13・2%、13・1%、5・9%それぞれ上昇、上昇幅はいずれも拡大した。工業消費財価格は1・9%低下したが、低下幅は0・8ポイント縮小。うちエネルギーは6・9%低下し、エネルギーを除いた工業消費財は0・3%低下し、低下幅はともに縮小した。
前年同月比における前年の価格変動によるキャリオーバー効果の影響はほぼ0ポイント(前月は0・5ポイント)、新たな価格上昇による影響はマイナス0・3ポイント(同マイナス0・5ポイント)と推定される。食品とエネルギーを除くコアCPIは0・8%上昇し、前月より0・4ポイント拡大した。