時代を超えて輝き続ける中国武術

時代を超えて輝き続ける中国武術

新華社 | 2023-08-09 11:19:57

   7月30日、成都ユニバ武術女子太極剣の演技に臨む中国の陳小麗(ちん・しょうれい)。(成都=新華社記者/王曦)

   【新華社北京8月9日】中国四川省成都市で8日夜、第31回FISUワールドユニバーシティゲームズ夏季大会(成都ユニバ)が閉幕する。今大会では南拳や太極拳などの身体動作や散打などが最大の注目点の一つとなった。世界中から集まった学生選手が拳を振り、蹴り上げ、跳躍する動作で武術の魅力を観客に伝え、惜しみない喝采を浴びた。

  幼い頃から武術への憧れを抱いてきた曹茂園(そう・ぼうえん)、ジャッキー・チェンのカンフー映画を見て育った中国系米国人の倪昭逸(アレックス・ジャオイー・ニー)、そして6歳で武術を学び始め、一つ一つの動作や姿勢を通じて心を落ち着け、集中するすべを身に付けた日本の古川萌華。選手らの一挙一動が、歴史ある武術に対する現代の若者の解釈を伝えている。「茉莉花」「梁祝」など中国でよく知られた音楽が響くと、観客は一斉に拍子をとり、躍動する選手らに拍手を送った。国籍や肌の色に関係なく、武術は会場全体の共通語となった。成都ユニバの武術競技場は武術家らの全力の闘いと交流、受け継がれる魂を見せてくれた。

  武術は中国で長い歴史を持ち、大衆の中に根付いている。現在では健康的な生活を求める人々のニーズに合致し、新たな流行にもなっており、ますます多くの若者や高齢者が体力づくりのために習い始めている。「95後(1995~99年生まれ)」世代の武術講師、頼柳燕(らい・りゅうえん)さんは上海の先端スポットを頻繁に訪れ、カンフー演技のショート動画を撮影してソーシャルメディアに投稿する。中国武術を伝統的な型にとどまらないトレンドやクールな感覚の表現方法と捉えている。

  中国武術が世界に広がるとともに、158の国と地域の武術協会が国際武術連盟(IWUF)に加盟し、武術の継承と革新に携わる海外の人々も増えている。20歳の時に単身、湖北省十堰(じゅうえん)市の武当山に武術修行に来た米国人のジャックさんは、10年以上かけて八仙棍や太極拳、気功などの技を習得。弟子から指南役となり、約200人を教えてきた。イタリア人のクレベールさんは、幼い頃からカンフーに熱中し、9歳から武術を習い、中国武術の伝承を一生の仕事にすると決意した。武術を学ぶ人々の多くは中国語も身に付け、奥深い中国の文化と精神を体得している。

  成都ユニバ女子太極拳で銅メダルを獲得したマレーシアのマンディ・セベル・チェン選手は試合後「以前の私の武術についての理解はごく限られていた。稽古を始めてから、背後にある文化をより深く理解できるようになった。今は武術が生活の一部になっている」と語った。

  外国人の中国武術愛好家は増え続けている。武術を学ぶことは体力づくりの手段やファッションにとどまらず、文化に対する理解と愛の表れでもある。(記者/彭純、楊珏)pagebreak

   7月30日、成都ユニバ武術男子南棍の演技に臨む中国の曹茂園。(成都=新華社記者/王曦)pagebreak

   7月30日、成都ユニバ武術女子剣術の演技に臨む日本の古川萌華。(成都=新華社記者/王曦)pagebreak

   武当山の玉虚宮で武術の稽古をする米国人のジャックさん。(1月12日撮影、武漢=新華社記者/伍志尊)pagebreak

   北京航空航天大学で刀術の稽古をする武術チームのメンバー。(3月2日撮影、北京=新華社記者/任超)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。