【新華社キガリ8月8日】東アフリカのブルンジのブバンザ県ギハンガ郡でこのほど、高収量のハイブリッド稲が豊作となった。
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の稲田で、ハイブリッド稲を脱穀するシャルさんと友人。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジでは、中国との農業協力が大きな成果を上げている。同郡ニンガ4村の出身で農業を営むシャルさん(43)は、2018年に中国の農業専門家からハイブリッド稲の栽培技術を学び始め、これまで5年連続で豊作となった。以前栽培していた地元産の稲は収量が低く、収入も限られていたが、ハイブリッド稲を植えたことで新居も建ち、作付面積も拡大した。今年は米の加工工場も開設し、周辺農家に雇用機会を提供している。
中国の農業専門家チームは18年、シャルさんの村を最初の稲作貧困削減モデル村に認定した。専門家チームによると、同村は過去8シーズンにわたりハイブリッド稲の作付けに成功し、総生産量は4104トンに上った。世帯収入も平均9840ドル(1ドル=約142円)増え、村全体が大きく変わった。ブルンジのハイブリッド稲作付面積は今年6月時点で4千ヘクタールと拡大を続け、もみの生産量は1万9千トン、農民の収入は910万ドルそれぞれ増加した。
中国農業専門家チームの責任者、楊華徳(よう・かとく)氏は15年以降、ブルンジでハイブリッド稲の普及に力を注いできた。楊氏と専門家チームのメンバーは稲田に足を運び、稲作が行われている15県すべてを回った。20年からはハイブリッド稲栽培貧困削減モデル村の建設にも力を入れ、取り組みはブバンザ県、ブジュンブラ近郊県、チビトケ県の22カ村に及んだ。
楊氏は今後について、22のモデル村の持続可能な発展を維持しつつ、3年間で新たに11の稲作モデル村と二つのトウモロコシモデル村を建設すると説明。総面積は9千ヘクタール、世帯収入は平均9千ドル増を目指すとし、ブルンジ政府が掲げる「すべての人に食料と貯蓄を」の目標を前倒しで実現する考えを示した。
中国は中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)の枠組みの下、ブルンジとの政府間合意に基づき、09年8月からブルンジ支援のためのハイレベル農業専門家技術協力プロジェクトを実施。これまでに専門家60人を6回に分けて派遣し、農業技術支援活動を行った。
ブルンジ環境・農業・畜産省のプロスペル・ドディコ事務次官はこのほど応じたインタビューで、中国の農業専門家チームとの協力は地元技術者の能力を向上させ、技術移転を実現したと指摘。「ブルンジと中国の協力はウィンウィンの関係にある。引き続き中国との協力を強化し、農業分野でより多くの進歩を遂げ、持続可能な発展を実現したい」と語った。
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の米加工工場で作業をするシャルさん。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の稲田を視察する中国のブルンジ支援農業専門家チームと通訳。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の稲田でハイブリッド稲を収穫するシャルさん。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の稲田で、シャルさん(右)と話し合う中国農業専門家チームの責任者、楊華徳(よう・かとく)氏。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の稲田で、脱穀したハイブリッド稲のコメを集めるシャルさん。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡で、シャルさん(左)に農業技術指導をする中国農業専門家チームの責任者、楊華徳(よう・かとく)氏。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の稲田でハイブリッド稲を収穫するシャルさん。(6月20日撮影、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)
ブルンジ・ブバンザ県ギハンガ郡の稲田。(6月20日撮影、小型無人機から、ブジュンブラ=新華社記者/韓旭)