7月24日、選手村でダンスを披露するロボット。(成都=新華社配信)
【新華社成都8月4日】中国四川省成都市で開催中の第31回FISUワールドユニバーシティゲームズ夏季大会(成都ユニバ)は、第5世代移動通信システム(5G)やクラウドコンピューティング、人工知能(AI)などの技術を駆使した数々のハイテク製品が多方面で取り入れられている。
大会組織委員会によると、関係部門は会場建設や大会運営保障、デジタル観戦などの分野で、会場30カ所余りにハイテク製品を170点以上導入、大会の運営や出場、観戦に科学技術のサポートを提供し、「スマートユニバ」の構築に力を入れている。
今大会では、世界各地からの選手や観客が多種多様なロボットの魅力を体感できる。例えば、ジャイアントパンダを模した大会マスコットの「蓉宝(ロンバオ)」をモデルに設計された「蓉宝」ロボットは道案内や情報伝送、翻訳・通訳などが可能で、緊急通報を受ければ、速やかに現場に駆けつけ救援をサポートする。
成都高新スポーツセンターの多目的館にある高さ1メートルの卓球トレーニングロボットは、人間の動きを模したサーブが打てる。目的に合わせて複数の打法を設定でき、選手の高効率かつ的確な調整やトレーニングを手助けする。
選手村のスマートコーヒーステーションでは、両腕構成のロボットが強力なAI学習システムを駆使して10種類のコーヒーを作ってくれる。
今大会ではこの他にも多くのハイテク要素が見られる。7月28日に行われた開会式では投影技術を駆使して地上に超大型スクリーンを作り、選手入場時にきらびやかな「錦繡の道」を作り上げた。
選手村では複数台の自動運転バスが運用を開始している。検知できる範囲は200メートルに上り、死角のない360度の視野を実現、反応時間は0・1秒で人間のベテランドライバーより3倍速いという。
今大会のために数多く設置された臨時のトレーニングドームも注目を集めている。空気圧で支えるドームは梁や柱を一切使わないため、より広い内部空間が確保でき、エネルギーの節約や建物の運用コストの低減、持続可能な発展の促進などの長所も備えている。
大会実行委員会スタッフの郭驥(かく・き)さんは「大会に運用される先進技術は、スポーツイベントに科学技術を活用する青写真を私たちに提示している。会場が一般開放されれば、市民も一部の科学技術設備を実際に体験して、大会開催で得られる『ボーナス』を享受できる」と語った。(記者/何磊静)pagebreak
7月24日、卓球トレーニングロボット。(成都=新華社配信)pagebreak
7月24日、選手村を走る自動運転バスの内部。(成都=新華社配信)pagebreak
7月24日、大会マスコットのジャイアントパンダ「蓉宝(ロンバオ)」をモデルに設計された「蓉宝」ロボット。(成都=新華社配信)pagebreak
7月24日、ラテアートロボットが作ったコーヒー。(成都=新華社配信)pagebreak
7月24日、高温の屋外でも体を涼しく保つことができる「冷却ベスト」を見せるボランティア。(成都=新華社配信)pagebreak
7月28日、開会式で打ち上げられた花火。(成都=新華社配信)