中国国防部、日本の防衛白書にコメント

中国国防部、日本の防衛白書にコメント

新華社 | 2023-07-30 15:34:01

   【新華社北京7月30日】中国国防部の譚克非(たん・こくひ)報道官は29日、日本政府が閣議了承した2023年版の防衛白書について記者の質問に答えた。中国の軍隊は一貫して世界の平和と安定を守る揺るぎない力であり、これまで誰かに挑戦したことはなく、ましてや誰かを威嚇したことはないと表明した。

   譚氏は、日本政府が防衛白書で中国を「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と位置付け、中国は国防費を大幅に増やし、軍事力の強化を加速させ、東中国海と南中国海で「一方的な現状変更」を行っているとしたほか、中国とロシアが日本の周辺海域、空域で共同活動を実施したと指摘し、また中国大陸の軍事活動は台湾海峡の平和と安定を脅かしているとしたことについて記者からコメントを求められ、次のように述べた。

   日本の新しい「防衛白書」は中国に対する誤った認識に固執し、いわゆる「中国の軍事的脅威」を意図的に誇張している。中国の軍隊の正常な建設と発展、軍事活動を中傷して騒ぎ立て、中国の内政に乱暴に干渉し、地域の緊張情勢をあおっている。われわれはこれに断固反対を表明する。すでに日本に厳正な申し入れを行った。

   中国の軍隊は一貫して世界の平和と安定を守る揺るぎない力であり、これまで誰かに挑戦したことはなく、ましてや誰かを威嚇したことはない。一方で日本はここ数年、「平和憲法」の制約と「専守防衛」の原則を次々と乗り越え、防衛支出を大幅に増やしていわゆる「反撃能力」の発展を吹聴し、軍備拡張の道をさらに進んでいる。一部の大国に追随して狙いが明確な「小グループ」を作り、地域と世界の平和と安全、安定に重大な試練をもたらしている。

   中国は国際海洋法治の揺るぎない守護者、建設者であり、海洋問題における立場は一貫し、かつ明確である。東中国海と南中国海の情勢は現在、総じて安定を保っているが、一部の国が私利私欲のために艦船や航空機を関係海域に頻繁に派遣して武力を誇示し、地域の緊張情勢を深刻化させている。中ロ両国の防衛分野の協力は非同盟、非対抗、第三者を標的にしないという基礎の上に確立されている。地域と世界の平和と安定の維持に注力しており、いかなる国にも脅威とならない。

   台湾は中国の台湾であり、「一つの中国」原則は中日関係の政治的基礎に関わる越えてはならない一線である。日本は台湾問題で中国人民に対し重大な歴史的罪責を負っているが、ここ数年は反省しないばかりか、中国の内政に絶えず干渉している。国際関係の基本準則に違反し、中日間の四つの政治文書の精神に背き、中日関係の政治的基礎を破壊し、台湾海峡地域の情勢の緊張を深刻化させている。これは重大な誤りであり、危険だ。

   われわれは日本に対し、歴史の教訓を深くくみ取り、無責任な言動をやめ、他者に災いを押し付けるゼロサム的な対抗思考を捨て、正しい対中認識を確立し、台湾などの重大問題で約束を守り、軍事安全保障分野で言動を慎み、実際の行動により2国間関係を正しい軌道に戻すよう促す。

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