三星堆博物館新館で「国宝」約600点初披露 四川省

三星堆博物館新館で「国宝」約600点初披露 四川省

新華社 | 2023-07-28 13:15:33

   26日、三星堆博物館新館に展示された黄金の仮面。(広漢=新華社記者/王曦)

   【新華社成都7月28日】中国四川省広漢市で27日、三星堆博物館の新館がプレオープンした。同館は三星堆の「国宝」600点近くを初披露し、AI(人工知能)アルゴリズムによる文化財の復元、裸眼3D技術を使った発掘作業場の再現を実施。新たな出土品や研究成果、科学技術を踏まえて三星堆の歴史と文化を紹介する。

  広漢市に位置する三星堆は、中国南西部で発見された中で規模が最も大きく、最も長く栄え、文化的に最も豊かな先秦時代の遺跡で、約3・6平方キロの古城を擁する。3千年以上前の商代中後期に最盛期を迎えた。

  三星堆博物館新館は三つの起伏が曲線を描く建物3棟で「三星伴月」と呼ばれる遺跡内の景観を表現している。新館も旧館と同じ博物館園区内にあり、2万2千平方メートルの展示スペースに陶器、青銅器、玉器、石器、金器、象牙(彫刻を含む)など1500点(組)余りの文化財を展示している。初公開された約600点には三星堆3~8号祭祀坑で新たに出土した300点余りが含まれ、青銅神壇(祭壇)、青銅騎獣頂尊人像、青銅鳥足神像、青銅着裙立人像、金杖などの重要品も全て公開している。

  館内では最新の科学に基づく陳列方法や芸術的な雰囲気の中、数千年前の文化が眼前に広がる演出となっている。月亮湾古城壁の断面全体を見られる巨大展示で三星堆文化に内在する要素を示し、絵画でいにしえの生活風景を再現しているほか、完全な状態の1号青銅神樹と2号青銅神樹の一部が大きさや精巧さ、奇抜さ、美しさとともに当時の鋳造技術の高さも明らかにした。

  新館では文化と科学技術の融合も注目点となっている。来場者は裸眼3D技術で再現された発掘作業場を訪れ、考古学チームと同じ視点、同じ距離から文化財出土の瞬間に立ち会う没入型の体験ができる。またAIアルゴリズムを利用し、文化財修復師の作業を基に、青銅神壇、青銅騎獣頂尊人像、青銅鳥足神像の異なる祭祀坑で出土した部位を組み合わせてモニター上で復元した。

  三星堆博物館の朱亜蓉(しゅ・あよう)副館長は「新館では展示内容を見直し、三星堆の100年近くにわたる考古学的成果を整理した上で、中国文明の起源と発展の観点から、三星堆が重要な構成要素であることを深く読み解いた」と話した。(記者/童芳、康錦謙)pagebreak

   26日、三星堆博物館新館の外観。(広漢=新華社記者/劉坤)pagebreak

   26日、三星堆博物館新館内に再現された発掘現場。(広漢=新華社記者/劉坤)pagebreak

   26日、三星堆博物館新館で陳列作業をするスタッフ。(広漢=新華社記者/劉坤)pagebreak

   17日、三星堆博物館新館に展示された冶金工程を再現した立体物。(広漢=新華社記者/王曦)pagebreak

   26日、三星堆博物館新館のミュージアムグッズ。(広漢=新華社記者/王曦)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。