23日、観光客でにぎわう武康大楼前。(上海=新華社記者/辛夢晨)
【新華社上海7月27日】中国上海市徐匯区の武康路は北の華山路から南の淮海中路まで1183メートルを結ぶ通りで、建設は1907年にさかのぼる。英国の劇作家バーナード・ショーは33年に上海を訪れた際、武康路をたたえて「ここを歩くと詩を作れない人間でも作りたくなり、絵が描けない人間でも描きたくなり、歌えない人間でも歌いたくなる。素晴らしい」と語った。
武康路は2011年に「中国歴史文化名街」に指定された。最近は街歩き型の観光が人気を集め、若者が訪れる定番の撮影スポットとなっている。
通り沿いは市中心部で欧風の雰囲気が最も濃厚な地区の一つとして知られ、英国式のカントリーハウス、スパニッシュ様式の住宅、バロック様式の庭園、新古典主義、アールデコからモダニズムに至るまで、さまざまな建物があり、著名人の旧居も集まっている。
時代の進歩に伴い、歴史と文化が重視されるようになると、武康路は徐々に地元文化を体現する場となっていった。市政府は保護措置に力を入れ、損傷した建物の修復や景観整備を実施した。現在の武康路は歴史的な街路を守りつつ、現代的な施設も設けられ、より多くの観光客や芸術愛好家を引き付けている。美術館やギャラリー、書店などが次々と開業しており、街角で芸術の海に身を置くことができる。
将来は都市の継続的な発展に伴い、より多くの文化産業や設計機構、アーティストが集まり、独創的な作品や文化イベントを生み出すとみられる。歴史的な街路と文化的特色を確実に保存、継承するため、政府と社区(コミュニティー)も管理と保護を強化していく。(記者/辛夢晨、王翔)pagebreak
23日、武康大楼の1階にあるカフェ「老麦珈琲館」で一休みする来店客。(上海=新華社記者/辛夢晨)pagebreak
23日、武康路にある洋館のバルコニー。「ロミオとジュリエット」の物語を思わせる。(上海=新華社記者/辛夢晨)pagebreak
23日、武康路にある上海老房子芸術センターを見学する観光客。(上海=新華社記者/辛夢晨)pagebreak
23日、宋慶齢(そう・けいれい)の旧居で写真を撮る観光客。(上海=新華社記者/王翔)pagebreak
23日、観光客でにぎわう武康大楼前。(上海=新華社記者/王翔)